ＪＲ西日本は４月３０日、２０２３年度のグループ全体の決算を発表しました。３期連続の増収増益で、コロナ過からの回復が鮮明になる一方、赤字ローカル線に関する積極的な発言はありませんでした。

（ＪＲ西日本　長谷川一明社長）
「営業利益で１７９７億円ということでコロナ禍で相当厳しい経営状態だったが回復してきた」

ＪＲ西日本の長谷川社長が大阪市で会見を開いて発表しました。グループ全体の連結で、営業収益は１兆６３５０億円、本業のもうけを示す営業利益は１７９７億円、最終的なもうけを示す純利益は９８７億円となり、３期連続の増収増益です。

２０２３年、新型コロナの分類が５類に下がったことで、外国人観光客を含めた人の移動が活発となっていて、鉄道運輸収入はコロナ禍前の９４％まで回復しています。

一方、大幅な赤字が続く新見市と広島市を結ぶ芸備線の存廃を話し合う再構築協議会が３月、開かれましたが、４月３０日の会見で、積極的な発言はありませんでした。

協議会に出席した広島県からは会社の業績が回復する中、赤字路線を黒字路線でカバーできないのかと指摘されたばかりで、ＪＲ西日本の発言には注目が集まっています。次回の再構築協議会は２０２４年秋頃に開かれます。