2024.05.30
電気代値上げの理由は国の「激変緩和措置」の終了…家計負担をエアコンで減らす節約術を紹介【岡山・香川】
5月から電気料金が高くなった!と感じた人も多いのではないでしょうか?
実は、5月から7月にかけて電気料金が一般家庭で1500円程度上がる見込みです。その理由とは?そして、値上げを乗り切る「夏の節電術」も紹介します。
(平野桂子記者)
「電気代値上がりの理由がこの明細書に書いてある。1つめは燃料費等調整額、2つ目が再エネ発電賦課金です」
「再エネ発電賦課金」とは再生可能エネルギーの普及に向けて国が全国一律で単価を決め電気代に上乗せするものです。毎年5月に単価が変わり、2024年は2023年より1kWh当たり約2円高くなりました。
(中国電力広報グループ 牧野貴史マネージャー)
「(再エネ賦課金は)月々の使用料によって、比例して大きくなる。再エネ賦課金は客から預かり、国が指定する機関へ全額納める」
賦課金は再生エネルギーの販売収入が多ければ減少する仕組みで、2023年はウクライナ危機により再生エネルギーの市場価格が高騰し、販売収入は増加しました。そのため再エネ賦課金は1kWh当たり1.4円でしたが、24年は市場が落ち着いたため、制度が始まって以来最も高い1kWh当たり3.49円に改訂されたのです。
毎月の支払額に換算すると、一般的な家庭でひと月500円程度高い支払いが今後1年続くことになります。
さらに・・・
(岸田文雄首相 2023年10月23日 所信表明)
「エネルギー価格の上昇については、補助を拡大しました。この措置を電気・ガス料金の激変緩和措置とあわせて来年(2024年)春まで継続します」
世界的な燃料価格の高騰により2023年1月から始まった電気・ガス料金の値引き。この激変緩和措置が7月分で終了します。措置は段階的になくなり、5月分は1kWあたり3.5円でしたが、6月は1.8円に。そして、7月以降は0円となり、値引きが行われません。
これにより、一般家庭では5月分に比べ7月以降は約900円負担が増します。この政府の補助金の撤廃と再エネ賦課金により1カ月約1500円、年間約1万8000円も負担することになるのです。
(中国電力広報グループ 牧野貴史マネージャー)
「燃料費の変動は今のところ安定している。ただしロシアの燃料価格や中東の情勢、国際的な需要により変わるので、今後どうなるかは一概には言えない」
この負担を少しでも減らすために・・・。家庭における電化製品で最も消費電力が多く、これからの時期に欠かせないエアコンの上手な使い方を空調のプロに聞きました。
(ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん)
「節電に関しては難しくない。温度を下げるか風量を上げるかなど、リモコンの操作で節電の可能性がある」
エアコンの簡単節電術、節約効果順に見ていきましょう!
【第3位】温度を1度下げるより「強風」にして1か月570円の節約!
(ダイキン工業 森重雄己さん)
「風量強は設定温度を1度下げるより、消費電力が半分になった。風量強にすると室内機のファンの音が大きくなるが、(設定温度を下げ)圧縮機が消費する電力に比べるとほんのわずか」
エアコンで最も電力を消費するのは室外機の圧縮機です。温度を下げ、室外機に負担をかけるより、まず風量を強くしてみる方が節電には効果的です。
【第2位】風向きは「ななめ下」より「水平」に向けて1か月930円節電!
(ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん)
「冷たい空気は重く、床にたまる。一般的なエアコンは高い位置にある室内機内部の温度センサーで室温を判断する。天井に暖気が溜まっていると、床が涼しくなっていてもエアコンは部屋を涼しくしようと必要以上に運転する。風向を水平にすると冷たい風が天井付近から床に自然と下り、余計な電力消費を抑えながら部屋全体を涼しくできる」
そして、最も節約効果があったのが・・
【第1位】風量設定を「弱」にするより「自動」にしておくこと!なんと、ひと月990円もお得になるといいます!
(ダイキン工業 森重雄己さん)
「風量弱にすると室内機にある熱交換器が通過する空気の量が減り、部屋の中を涼しくするのに時間がかかる。そのため風量弱の方が(電力消費が多い)圧縮機の負荷がかかり、より多くの電気を使うことになる」
電気だけでなく円安に伴い、食品なども値上げの動きが再び加速する可能性が高いと言われているこの夏。「節約」とは上手に付き合っていきたいものです。
実は、5月から7月にかけて電気料金が一般家庭で1500円程度上がる見込みです。その理由とは?そして、値上げを乗り切る「夏の節電術」も紹介します。
(平野桂子記者)
「電気代値上がりの理由がこの明細書に書いてある。1つめは燃料費等調整額、2つ目が再エネ発電賦課金です」
「再エネ発電賦課金」とは再生可能エネルギーの普及に向けて国が全国一律で単価を決め電気代に上乗せするものです。毎年5月に単価が変わり、2024年は2023年より1kWh当たり約2円高くなりました。
(中国電力広報グループ 牧野貴史マネージャー)
「(再エネ賦課金は)月々の使用料によって、比例して大きくなる。再エネ賦課金は客から預かり、国が指定する機関へ全額納める」
賦課金は再生エネルギーの販売収入が多ければ減少する仕組みで、2023年はウクライナ危機により再生エネルギーの市場価格が高騰し、販売収入は増加しました。そのため再エネ賦課金は1kWh当たり1.4円でしたが、24年は市場が落ち着いたため、制度が始まって以来最も高い1kWh当たり3.49円に改訂されたのです。
毎月の支払額に換算すると、一般的な家庭でひと月500円程度高い支払いが今後1年続くことになります。
さらに・・・
(岸田文雄首相 2023年10月23日 所信表明)
「エネルギー価格の上昇については、補助を拡大しました。この措置を電気・ガス料金の激変緩和措置とあわせて来年(2024年)春まで継続します」
世界的な燃料価格の高騰により2023年1月から始まった電気・ガス料金の値引き。この激変緩和措置が7月分で終了します。措置は段階的になくなり、5月分は1kWあたり3.5円でしたが、6月は1.8円に。そして、7月以降は0円となり、値引きが行われません。
これにより、一般家庭では5月分に比べ7月以降は約900円負担が増します。この政府の補助金の撤廃と再エネ賦課金により1カ月約1500円、年間約1万8000円も負担することになるのです。
(中国電力広報グループ 牧野貴史マネージャー)
「燃料費の変動は今のところ安定している。ただしロシアの燃料価格や中東の情勢、国際的な需要により変わるので、今後どうなるかは一概には言えない」
この負担を少しでも減らすために・・・。家庭における電化製品で最も消費電力が多く、これからの時期に欠かせないエアコンの上手な使い方を空調のプロに聞きました。
(ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん)
「節電に関しては難しくない。温度を下げるか風量を上げるかなど、リモコンの操作で節電の可能性がある」
エアコンの簡単節電術、節約効果順に見ていきましょう!
【第3位】温度を1度下げるより「強風」にして1か月570円の節約!
(ダイキン工業 森重雄己さん)
「風量強は設定温度を1度下げるより、消費電力が半分になった。風量強にすると室内機のファンの音が大きくなるが、(設定温度を下げ)圧縮機が消費する電力に比べるとほんのわずか」
エアコンで最も電力を消費するのは室外機の圧縮機です。温度を下げ、室外機に負担をかけるより、まず風量を強くしてみる方が節電には効果的です。
【第2位】風向きは「ななめ下」より「水平」に向けて1か月930円節電!
(ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん)
「冷たい空気は重く、床にたまる。一般的なエアコンは高い位置にある室内機内部の温度センサーで室温を判断する。天井に暖気が溜まっていると、床が涼しくなっていてもエアコンは部屋を涼しくしようと必要以上に運転する。風向を水平にすると冷たい風が天井付近から床に自然と下り、余計な電力消費を抑えながら部屋全体を涼しくできる」
そして、最も節約効果があったのが・・
【第1位】風量設定を「弱」にするより「自動」にしておくこと!なんと、ひと月990円もお得になるといいます!
(ダイキン工業 森重雄己さん)
「風量弱にすると室内機にある熱交換器が通過する空気の量が減り、部屋の中を涼しくするのに時間がかかる。そのため風量弱の方が(電力消費が多い)圧縮機の負荷がかかり、より多くの電気を使うことになる」
電気だけでなく円安に伴い、食品なども値上げの動きが再び加速する可能性が高いと言われているこの夏。「節約」とは上手に付き合っていきたいものです。