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2024.06.07

【教えて!防災さん】第4回 もうすぐ台風シーズン!備えるための基礎知識

イオンモール岡山(岡山市北区)の館内放送「haremachiTV(ハレマチテレビ)」で、備えの基本を学ぶ番組「教えて!防災さん」。番組を一緒に進めてくれるのはOHKの防災士、小林さんです。
(聞き手 ハレマチTVMC:岩堀さつきさん)

(OHK・小林宏典防災士)
早速ですが、今回は夏から秋にかけて特に警戒が必要な自然災害についてお伝えしようと思うんですが、さて、何の災害かわかりますか?

・・・夏から秋といえば「台風」じゃないですか?

(小林宏典防災士)
正解です。簡単でしたね。今回はその台風について防災の役に立つ情報をお伝えします。台風は2024年、(6月7日現在で)すでに2個発生しているんですが、1年間では何個発生していると思いますか?

・・・んー。5個くらいですか?

(小林宏典防災士)
正解はこちらです。ここ30年の統計では1年間に平均25個です。そのうち日本に接近したのが12個、上陸したのが3個となっていまして、すべて7月から10月に集中しているんです。

・・・25個のうち15個も接近や上陸したんですね。これからの時期、警戒が必要ですね。

(小林宏典防災士)
具体的な数が分かると対策の必要性もリアルに感じられると思いますがここからが本題です。その台風がどんな勢力を持った台風なのかを知るポイントがあります。

備える上で重要ですね。ポイントとは何ですか。

(小林宏典防災士)
台風の勢力を表すものは「大きさ」と「強さ」でなんです。「大きさ」は何かといいますと強風域の半径で、「強さ」は中心付近の最大風速で決まります。

「大きさ」を示す強風域は風速15m以上の風が吹く範囲のこと。「強さ」を示す最大風速というのは10分間の平均風速のことなんですね。

(小林宏典防災士)
天気予報で「大型で非常に強い台風」とか「超大型で猛烈な台風」などという表現を聞くと思いますが、それはこの大きさと強さに基づいています。

Q:この大きさと強さはどうやって決まっているんですか?

(小林宏典防災士)
大きさは「大型」と「超大型」の2つに分類されていまして、「大型」は強風域の半径が500キロから800キロ、「超大型」は800キロ以上になります。

「強さ」については弱い方から「強い」「非常に強い」「猛烈な」の順番になっています。最も強い「猛烈な」台風では中心付近の最大風速は54m以上と、とんでもない暴風となっています。

・・・大きさも超大型だと半径が800キロ以上ですから、北海道から九州まですっぽり収まってしまいますね。

(小林宏典防災士)
台風が大きければ大きいほど影響が及ぶ範囲が広くなりますから台風が岡山の近くを通らなくても警戒すべきですし、台風が強ければ強いほど暴風、大雨、高潮のリスクも高くなります。

Q:超大型で猛烈な台風となるともう被害を防ぎようがない気がするんですが、対策はあるんですか?

(小林宏典防災士)
確かに台風そのもののリスクをなくすことはできませんが、台風の接近するタイミングは予測できます。今回お伝えした台風の大きさと強さ、接近のタイミングを知って万全の準備をすれば被害は軽減できるはずです。

・・・毎年15個の台風が接近や上陸するわけですから、これからの台風シーズン、しっかり情報収集して備えにいかしてほしいですね。