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岡山市の児童虐待死事件「未来が奪われた被害結果は極めて重大」母親の交際相手に懲役14年【岡山】

2023.10.19

岡山市の児童虐待死事件「未来が奪われた被害結果は極めて重大」母親の交際相手に懲役14年【岡山】

2022年1月、岡山市で母親と交際相手の男から虐待を受けた当時6歳の女の子が死亡した事件の裁判です。逮捕監禁致死などの罪に問われている男に岡山地裁は10月19日、懲役14年の実刑判決を言い渡しました。

判決を受けたのは岡山市南区の内装工、船橋誠二被告です。判決によりますと船橋被告は2021年9月、交際相手の西田彩被告と共謀し、西田被告の娘の真愛ちゃんの髪を引っ張ったり顔を殴ったりしたほか、長時間、椅子に置いた鍋の上に立たせるなど繰り返し暴行。そして全身に布団を巻き付けて押し入れの中に放置し、約4カ月後に死亡させたものです。

船橋被告は、岡山市内で妻と子供らと暮らしながら頻繁に西田被告の家に通い、真愛ちゃんへの虐待を繰り返していました。これまでの裁判で、船橋被告は起訴内容を認め、争点は刑の重さに絞られていました。

岡山地裁で開かれた判決公判で本村曉宏裁判長は、「幼い真愛ちゃんに日常的に虐待を続け、虐待そのものを楽しんでいるかのように見える非常に陰湿な犯行」と指摘。「西田被告への当てつけとして虐待をエスカレートさせるなど、犯行に至った経緯や動機に酌量の余地は一切なく、真愛ちゃんの未来が奪われた被害結果は、極めて重大」などとして、懲役18年の求刑に対し、懲役14年の実刑判決を言い渡しました。

判決を読み上げた後、本村裁判長が「真愛ちゃんがどんなに苦しかったのか省みて、真摯に罪と向き合ってほしい。分かりましたか」と語り掛けると船橋被告は涙を流して「はい」と返事をしました。弁護側は控訴するかどうか被告と相談して決めるということです。