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2021.11.16

全国1位のシェア「学生服」ジェンダーフリーにSDGs…多様化進む最新事情【岡山】

特集は、岡山県が全国1位のシェアを誇る学生服です。

今、メーカー各社は2023年度に向けた提案の真っ最中。ジェンダーフリーにSDGsと多様化が進む学生服の最新事情を取材しました。

ずらりと並ぶ学生服。倉敷市児島に本社を置く明石スクールユニフォームカンパニーには、
学生服01
北は北海道、南は沖縄まで全国各地の制服が集まっています。
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さて、突然ですがこちらの制服、実は珍しい素材でできているんですが一体何だか分かりますか?
学生服03

正解はこちら、ペットボトルで作られているんです。
 
ジャケットが、約25本のペットボトルでできていて、2022年度から倉敷市の南中学校に導入されるそうです。

新入生は、例年360人前後いるということなので、約9000本分のペットボトルが再利用されることになります。
学生服04 ペットボトル
また、撥水機能が非常に優れていて、リサイクルにとどまらず、廃棄物や不要品に新しい価値を与える「アップサイクル」を目指したといいます。
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(明石スクールユニフォームカンパニー 河合一樹取締役)
「環境にも良く、着心地や機能面も充実している。制服がどのようにできているのか、少しでも興味を持って考えてもらえたら」
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一方、倉敷市の郷内中学校で2021年度から導入された新しい制服です。
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男女共通のジャケットに、女子はスカートとスラックスから好きな方を選ぶことができます。

実は最近、全国的にも学ランとセーラー服から、ジャケットやブレザーに変更する学校が増えているんです。
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(明石スクールユニフォームカンパニー スクール第二販売部 榊原 隆部長)
「学ラン・セーラー服だと、トランスジェンダーの生徒にとって性差があまりにもありすぎて、制服を選びづらいことがあったが、ブレザーにすることで、自分の指向する性の制服を着用できる」
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実際、倉敷市内の約半分の小中学校が、2019年度時点で女子スラックスを採用しています。

そして、首元にあるマークは…文化庁認定の日本遺産のロゴマークです。
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実は、倉敷市は、2017年、繊維のまちとして日本遺産に認定されています。

特に児島地区では、古くから塩分に強い綿花の栽培が盛んで、
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縫製技術の向上とともに真田紐などの伝統工芸品が生まれ、繊維産業が発展しました。
学生服14
そうした伝統文化が学生服の製造にも息づいていて、今やその製造は国内シェアの約6割を占め、全国1位となっています。
 
そしてもう1つ、岡山で有名な繊維産業といえば…?「デニムです」
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そのデニムと学生服という2つの地場産業を融合させたのが…こちらのデニム学生服です。
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岡山市の関西高校が地場産業を応援しようと4年前に導入しました。

「制服のイメージ刷新・洗濯機で水洗い可能。価格もこれまでと同程度」
学生複 関西
(1年生は…)
「個性的で、新入生がこの高校を選ぶ1つのきっかけにもなっていると思う。これからも続けてほしい」
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(関西高校 池田裕教頭)
「1人1人の適性を個々に伸ばしていけるような手助けになってくれれば」
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環境にやさしく、多様な性にも配慮し、学生の個性をいかすよう変化を遂げてきた学生服。岡山が誇る地場産業として、これからも進化が進んでいきそうです。
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(明石スクールユニフォームカンパニー スクール第二販売部 榊原 隆部長)
「時代がすごいスピードで進化しているので、我々も時代の変化についていって、生徒の学生時代を支える制服であり続けたい」