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【会見全文】ファジ山形「異例の再試合」 野々村芳和Jリーグチェアマンが語る【岡山】

2022.04.07

【会見全文】ファジ山形「異例の再試合」 野々村芳和Jリーグチェアマンが語る【岡山】

4月3日に山形県で行われたファジアーノ岡山とモンテディオ山形の試合が、審判員による明らかな競技規則の適用ミスがあったとして再試合になったことを受け、Jリーグの野々村芳和チェアマンが6日、事情説明のためファジアーノ岡山を訪れました。会談は非公開で行われ、終了後チェアマンは会見で次のように語りました。

Q,どのような話をしたか?

「きのう実行委員会とか理事会とか(があって)、きょういた皆さんは知っていたので、きのうの経緯のおさらいと、木山監督にも来ていただいて、こういう経緯でこうなりましたという話をしながら、やっぱり思うところはたくさんあるでしょうから、その意見を聞きながら、双方で意見交換したという形です」

Q,どういう意見、要望が出たか?

「木山さんなんかはもちろんサッカーで育ってきて、この現場にいるので、いろんなことを受け入れる感覚は当然お持ちだけれども、もっとこう出来なかったのかな、という事はありますよね、そうですよね…という話ですかね。ただ監督は次のゲームにしっかり向かっているし、そこはサッカー仲間としてすごいなと感じました」

Q,今後こういった事を繰り返さないためには?

「難しい問題だと思う。リーグとしてはJFAに審判はお願いしている。Jリーグの中で審判をどうコントロールするかみたいなことができちゃうと公平性に欠くことになるので、外側に審判を置いておかないといけない。で、彼らをどうやってレベルアップさせていくかというところに、もちろん意見交換はしながらやっていく事になると思うけど、JFAと協力してサッカー界全体をもっとレベルを上げていくとか、見ている人たちにとっていい環境を一緒になって協力して作っていかないといけないということだと思う」

Q,ファジアーノのクラブに対してどういう思い?

「結果再試合になるということと、前に起こった試合での内容や結果から考えても、ファジアーノの選手だけではなくて、クラブもサポーターも納得いかない思いが出てくるのは当然。僕がクラブをやっていても同じように思うと思う。なおかつ一試合に勝つためにどのくらい努力をしているか、あの試合だけではなくて、そういう事を考えると、ただ「はいこうなりました」という事を決めるだけでは、僕の中でもしっかりお会いして伝えなければいけないという思いがあったので、今日こうして来ている訳ですけど、これでその気持ちが収まるという事はないかもしれないけど、ただ第三者から見て公平性をどう担保するかということからすると、今回は致し方なかったのかなと思う。30年Jリーグをやっていて初めてあるような事象で、世界で見ても何年に一回あるかないかのことなので、再発防止ということもそうですけど、今回のようになった時に、次にどう解決していくか、皆が納得するかみたいな事は、しっかりと考えていかなきゃいけない」

Q,試合の扱いはどうなるのか?

「多分伝わり方が難しいところはあるけど、適用ミスの時どうします、ということがJリーグにはそのルールはなかった。この間の試合はまだ成立していないということは、適用ミスがあったから成立していないという事は事実で。その試合をどうしましょうというのを決めるのは、本来だったらルールがあればよかったが、ない。その場合は理事会で決めるという事は決まっている。要は、あの試合を成立にするという決まりもないし、再試合をするという決まりもない。よって理事会で決定しましょう、という事なので、今回のこのプロセスに関しては全く問題ないプロセスではある。ただわかりにくいのは、適用ミスがあったときにこうしましょう、というのが決まっていると今後もいいでしょうから、今回の事をきっかけにその項目をどう整理するかということをやりましょう、ということになっています」

Q,そこは明文化する?

「明文化しようとは思っています。ただサッカーのルールは完璧ではないので、この先も色々あると思うけど、何か決めなきゃいけない時には、Jリーグの理事会で決めましょうという事はルールとして決まっている事なので。このプロセスに変なところがあったという事は全くないという事はご理解いただけたらと思います」

Q,訪問の趣旨は理解を求めるため?

「あとは気持ちの問題が絶対的に大きいと思うので、電話で話すよりも顔を合わせて、木山監督もそうですし、北川社長もそうですし、鈴木徳さん(GM)もそうですけど、皆と会って、それぞれの気持ちを共有して一緒にまた前に進んでいきましょう、ということができるといいなというのが趣旨です」

Q,再発防止の提案は?

「僕らとしては審判、JFAにどういう風にしてもらえるのか、というのはありますけど、これは僕の意見ですけど、30年Jリーグをやっていて初めての出来事が起きて、それに対して審判がどうするか、ピンポイントでこうすれば再発防止できるという事は多分無いんですよ。もちろん審判のレベルを上げていくとかそういう事は継続してやらなくてはいけないと思うけど、そうなった時にそれをどう受け入れて、サッカーに関わる人たちが前に進んでいくかということの方が結構重要だったりすると思うので、きょうも一緒に話した審判部の人もいましたけど、監督・社長・GMみんなで話した感じは、前に進んでいる感じはすごくするので、その繰り返しなのかなとは思います」

Q,今回は謝罪ではなく経緯説明?

「経緯を説明しに来ました。気持ち的には選手にもサポーターにも申し訳ないなという気持ちはあります。再試合になった事は謝罪っていうのかな…。そこはどういう意味の謝罪か、僕はこの状況になって申し訳ないとは思います。もちろん。ただ何かの不備があってこうなってしまったのではない。ということですね」

Q,今後は?

「どこから始めるかとか、どこから始めるかによっては公式記録がどうなるかとか、そういうこと。難しい事なのかもしれないけど、選手たちにとって不利益になるような事はなるべく無いようにしたいなとは思っています。得点された選手ももちろんいますし。じゃあそこはどう整理できるか。簡単ではないみたいですけど、僕の気持ちとしてはその気持ちです。頑張ってくれた選手に対して、本来発生するはずだったフィー(報酬)みたいなものがあるのであれば、そういう事もリーグとしては考えたいなとは思っています」

Q,再試合の内容は?

「リーグの中でルールを整備するとともに、山形でのゲームなので、山形でいつできるか、スタジアムの問題とか、あとは通常の再試合とは当然違うので、通常だと今年45日以内にやらないといけないというルールはあったりするけど、その期限を切らずに一番スケジュール的に両チームにとっていいところというのはなかなかないけど、悪くないところをどう探すかということになると思います。なので、それは決まり次第ということになるかと思います」