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2022.04.11

岡山でも3路線で大幅な赤字に…厳しい状況明らかに JR西がローカル線の収支を初公表【岡山】

地方の足の存廃議論へ、そんなきっかけとなるのでしょうか。

JR西日本が、4月11日、ローカル線の区間別収支を初めて公表し、岡山県内の路線でも大幅な赤字となっている現状が明らかになりました。

JRが公表したのは、利用者が少なく路線の維持が困難としている17の路線の30区間の収支で、岡山県内では芸備線、姫新線、因美線の3つの路線が対象です。

運賃収入から営業費用を引いた営業損益は、2018年度から20年度の平均で、それぞれ1億8000万円から4億3000万円の赤字で、厳しい収支が明らかになりました。

特に芸備線では、新見市の備中神代と広島県庄原市の東城の間で、営業費用に対する収入の割合を示す収支率が2.5%、100円の収入を得るために約4000円の費用がかかっている計算です。

(JR西日本 地域共生部 飯田稔督次長)
「コロナ禍を経て人々の行動変容が進み、鉄道全体の利用は元に戻らないと認識している。大量輸送という観点で鉄道の特性を十分に発揮できていない線区は、当社がこのまま単独で やっていくことは非常に難しい」

新型コロナの影響でJRの業績が悪化する中、関係する自治体などに地域交通のあり方の議論を求めるため公表された今回のデータ。岡山県の伊原木知事は…。

(岡山県 伊原木隆太知事)
「今、使っている人にとって非常に大事な生活路線なので、できる限りその利便性を維持していただきたい。データを基にして、どういうやり方が考えられるのか、いろいろな案を検討したい」

地域の鉄道は存続するのか、それともバスなど他の交通手段に転換するのか、議論は今後、加速しそうです。