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2022.04.13

30代での新シーズン!菅井八段の決意 将棋のタイトル戦出場へ【岡山・岡山市】

新年度を迎え、気持ちを新たに仕事や学業に打ち込んでいる人は多いと思います。岡山市出身の将棋の棋士、菅井竜也八段もその1人。今シーズンはタイトル戦出場へと意気込んでいます。

(菅井竜也八段)
「4月からは新しく順位戦(リーグ戦)が始まるし、他の棋戦も気分新たに挑むことになるので、気が締まる」

プロ入りから数えて13回目の春。4月17日の誕生日で30歳を迎えるシーズンです。

(菅井竜也八段)
「力を付けるのが一番だが、具体的に実績が必要な年になる」

岡山市出身の菅井竜也八段。2017年に行われた八大タイトルの1つ、王位戦で羽生善治王位を下し、平成生まれ初のタイトルホルダーとなりました。

2020年にはトップ棋士10人で争う最高峰リーグ、順位戦のA級に昇級し、昨シーズンは3勝6敗の成績でした。

(菅井竜也八段)
「前期の前半は思うようにいかなかった。棋士生活を続けていると、自分の好きな形や得意形がはっきりしてきて、知らず知らずのうちに得意形ばかり選択するようになってきた。そうすると将棋の視野が狭くなってきていると感じた。なので新しいことをやってみようと思ったが、うまくいかなかった」

しかし、試行錯誤の成果はシーズン後半に実ります。すべての棋士が参加する銀河戦と朝日杯オープン戦で、それぞれ初優勝し、4月、日本将棋連盟の年間表彰にあたる将棋大賞の敢闘賞に選ばれました。

(菅井竜也八段)
「その日はうれしかったが、翌日にはうれしいことも悲しいことも忘れているタイプ。(Qもう、次、ということ?)そうですね。その日は勝った将棋も負けた将棋も頭に残るが、次の対局が決まっているので」

最善の指し手を示すAIが席巻する今の将棋界。今シーズンのA級リーグには、その申し子とも言える藤井聡太五冠が初めて参戦します。

(菅井竜也八段)
「みんな一番強いAIで勉強しようとするので、そうなるとみんな同じような将棋になってしまう。結果を出しつつ、自分にしかできない将棋で結果を残していきたい。藤井5冠は最強の存在なので、特別な棋士。ただ自分も棋士なので、一番は将棋。同じリーグで倒さないといけない相手」

期待の若手と言われた20代を経て、30代最初の勝負のシーズン。テーマには、この2文字を選びました。

(菅井竜也八段)
「堅忍と書いている。自分が苦しい時に辛抱強く。タイトル戦出場が目標。順位戦でも良い結果を残したいと思っている。ただみんな残したい世界なので口より盤上で!」