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2022.04.13

「人魚のミイラ」を科学分析 キューティクルにウロコに針も… 7月から一般公開【岡山】

人魚伝説を科学が解明する試みの続報です。

浅口市の寺に保存されている「人魚のミイラ」を科学的に分析している倉敷市の大学が、中間報告をまとめました。

頭部には歯、手には爪、下半身にはウロコ。浅口市鴨方町の円珠院に伝わる「人魚のミイラ」です。
人魚のミイラ中間01
この伝説の生き物を科学的に調べようというプロジェクトが、2022年2月から倉敷芸術大学で進められていて、このほど中間報告がまとまりました。
人魚のミイラ中間02-2
それによりますと、ミイラから抜け落ちた体毛の表面には、人間や他の哺乳類と同じようにキューティクルがあることがわかりました。
人魚のミイラ中間03
また、魚類の特徴であるウロコが、下半身だけでなく腕や肩、首など上半身にも見られました。
人魚のミイラ中間04
X線CT撮影による調査では、首と背びれに金属製の針が刺さっていることが確認されました。
人魚のミイラ中間05
(倉敷芸術科学大学 生命科学部 加藤敬史教授)
「X線CTを撮ることで、それまでわからなかった外から見えなかったウロコの存在や、中に針のある構造、あごの歯の骨格などが わかってきた」
人魚のミイラ中間06
研究チームでは今後ミイラの組織片をDNA解析するほか、民俗学の専門家も交えて調査を続け、2022年9月にも最終報告をまとめる予定です。
人魚のミイラ中間07
(倉敷芸術科学大学 生命科学部 加藤敬史教授)
「(研究目的は)いわゆる人魚のミイラの正体を暴くとかそういうことだけではなくて、(今後の保存に)我々の研究が役に立ち、末永く地元の人に大事にしてもらえれば」
人魚のミイラ中間08
「人魚伝説」の謎の解明が待たれる中、注目のミイラは、2022年7月から倉敷市の市立自然史博物館で一般公開されることになっています。