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2022.04.18

「レインボーデニム」復活へ 長く履くほど虹色が… 西日本豪雨で特殊な生地を失うも【岡山】

津山市の縫製会社で、レインボーデニムという珍しいジーンズの制作が進められています。

西日本豪雨でその特殊な生地が水没し、生産が途絶えていましたが、4年越しの復活に向けて動き出しています。

倉敷市児島の生地メーカーで作られているのは、レインボーデニムの生地。津山市の縫製会社、内田縫製が手掛けたもので、長く履くほど、経年変化で虹色が濃く出てくる珍しいデニムです。

4年前、試行錯誤を経てレインボーデニムを初めて販売した矢先に、生地を管理していた倉敷市真備町の裁断工場が西日本豪雨で被災。レインボーデニムを含む全ての生地を失いました。

(内田縫製 内田泰造さん)
「ブランドを立ち上げた当初だったので、これからどうしていこうかと。せっかく作った生地がなくなってしまったとみんな落ち込んでいた」

(生地メーカー ショーワ 片山満輝さん)
「通常のデニムは下染めしていない糸をまとめていくが、レインボーデニムは6色下染めしたものをまとめる」

虹色を出すために、6色に下染めした糸をさらに藍色に染める必要があり、高い技術力が求められるのです。

しかし、今回、以前購入した客からのリペア依頼をきっかけに、4年ぶりの復活に踏み切りました。

(内田縫製 内田泰造さん)
「客から返ってきたジーンズがとても格好よく色落ちしていて、スタッフでこの生地をもう1回復活させたいと」

復活に向けてクラウドファンディングを始めたところ、15分で目標金額の100万円に達し、これまでに約3400万円が集まりました。

(内田縫製 内田泰造さん)
「ジーンズの醍醐味は長く履いて経年変化を楽しむこと。客の期待を超えるようなジーンズを届けたい」

豪雨を乗り越え、復活の時を待つレインボーデニム。クラウドファンディングは5月9日まで行われ、完成は、6月末頃を予定しているということです。