備えの基本を押さえて防災力アップを目指す「備えのツボ」。南海トラフ巨大地震をアップデートします。

（防災士　小林宏典記者）
「さて問題です。南海トラフ巨大地震の３０年以内の発生確率は７０％から８０％ですが、４０年以内では何％かご存知ですか？」
政府は毎年、国内で発生する可能性がある地震について、その確率を予測し公表しています。 その中で２０２２年、南海トラフ巨大地震の発生確率について、３０年以内は７０から８０％で据え置きましたが、４０年以内は９０％程度に引き上げました。 発生確率を引き上げた背景には、地震発生の周期が関係しています。

南海トラフ巨大地震は、１００年から１５０年の周期で発生しています。

前回の昭和南海地震からすでに８０年近く経ち、発生リスクは時間の経過とともに高まっていくのです。 ひとたび発生すれば甚大な被害と経済損失が生じる想定ですが、耐震化や早めの避難など、事前に対策を講じれば被害を軽減でき、復興にかかる期間も短縮できます。 そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。南海トラフ巨大地震はいつ発生してもおかしくないと心得、今できる備えを確実に進めましょう。年々高まる発生リスクに備えを後回しする猶予はありません。