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2022.05.17

黒字だった瀬戸大橋線も…JR四国の全路線で赤字 存廃を含めた路線のあり方を検討する指標に【香川】

JR四国は5月17日、コロナ禍の影響で、すべての路線の収支が赤字となったことを明らかにしました。

厳しい状況から、会見では路線のあり方の議論についても触れられました。

JR四国は17日、コロナ禍の影響を受けた2020年度の管内8路線・18区間の収支を明らかにしました。

それによると前の年度まで唯一、黒字だった瀬戸大橋線が赤字に転落し、他の区間も赤字幅が拡大しました。100円の収入を得るために必要な費用を見ると、瀬戸大橋線の児島―宇多津間が207円、予讃線の高松―多度津間が192円、高徳線の高松―引田間が248円、土讃線の多度津―琴平間が277円でした。管内で最も赤字幅が大きかったのは愛媛と高知を結ぶ予土線で1401円でした。

JR四国は2023年春にすべての路線で運賃を値上げする方針を示していて、厳しい収支は今後、存廃を含めた路線のあり方を検討する際の指標になるとしています。

(JR四国 総合企画本部 新居準也担当部長)
「地域や利用者に当社の厳しい状況を理解してもらい、あるべき交通体系の検討を今後進めたい」

一方、香川県の浜田知事は16日の定例会見でローカル線の廃止について、生活や産業への影響を踏まえ次のように述べました。

(香川県 浜田恵造知事)
「拙速に、事業者の収支のみで(国が廃線を)判断するのは避けてほしい」

(前川裕喜記者)
「人口減少が進む中、ローカル線の廃止を巡る議論が進みそうです。その一方、地域の足を守ってほしいという声もあり簡単に答えは出そうにありません」