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2022.07.06

堤防の決壊を防げ!豪雨教訓に災害に強いまちづくりへ 進む工事の進捗は? 【岡山・倉敷市】

4年前の西日本豪雨では、複数の河川の堤防が決壊し、甚大な被害につながりました。国や岡山県などが川の水位を下げたり、堤防を強化するための工事を進めています。ハード対策の現状を取材しました。

大型の重機が忙しく稼働しています。2023年度末の完成を目指して国が行っている小田川合流点付け替え事業です。小田川と高梁川の合流点を約4.6キロ下流に付け替えることで、川の流れをスムーズにします。

メインの工事の1つが南山の掘削。新たな小田川の通り道を作るために山を削り取るもので、底が見えるほど作業は進みました。南山の掘削は2022年度末に終える予定です。また、6月下旬には新たな動きも。

(岸下恵介アナウンサー)
「工事の現場をしっかりと俯瞰的に見てもらおうと高さ5メートルほどの展望デッキが設けられました。」

「上に上がってきました。上から見るとあちらでも重機が動いていますね、そして、こちらに見えるのが、小田川と高梁川の現在の合流点です。この川の水がこの場所を通ってあちらの貯水池とつながるということです。上から見るとよく分かります」

工事現場は、見学することができ、進捗状況などについて展望デッキから確認することも可能です。新たな合流点近くにかかる橋の工事もこの1年で大幅に進んでいました。

(岸下恵介アナウンサー)
「今、見えている水が将来的に川となってこちらの橋の下を通るようになります。」

橋は8月開通する予定です。付け替え事業全体の進捗率は63%となっています。

(国土交通省中国地方整備局高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所 濱田靖彦所長)
「事業が完了しましたら、西日本豪雨規模の洪水に対しては(川を)安全に流せる。それ以上の雨も降る可能性は否定できないので、大雨時は防災情報などを気にしてもらい、危ないと思ったら避難してほしい」

4年前、真備町では小田川と3つの支流、高馬川、末政川、真谷川の合わせて8カ所で堤防が決壊しました。決壊した箇所を中心に堤防の拡幅とかさ上げが進んでいて、町内には、今も重機を動かす音が響いています。工事全体の進捗率は、9割近くで、2023年度末には完成する予定です。災害に強いまちづくりに向けてハード面の対策は、着実に進んでいます。