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2022.09.27

車いすでも楽しめる「ユニバーサルツアー」 新たな旅行商品を模索【香川・高松市】

国連で「SDGs」、持続可能な開発目標が採択され9月25日で7年になります。岡山・香川にある企業や団体の取り組みをシリーズで紹介します。

1回目は年齢や障害の有無に関わらず、誰もが同じように楽しめる旅行商品を考える「ユニバーサルツアー」開発の取り組みを高松市で取材しました。

(白杖をついて歩く様子)
「ちょっとそのまま行ってみて下さい。まっすぐだと思う方向に」
「車来てないですか?こわい。大丈夫」

視覚障害のある人と同じ状況で歩くことで、健常者の立場からは気付きにくい街中の障壁を、身をもって体験します。

高松市で開かれたのは、年齢や障害の有無に関わらず、誰もが同じように旅行を楽しめる「ユニバーサルツアー」について考えるセミナー。観光専門のシンクタンク、JTB総合研究所の講師と地元企業などから参加した有志が、かつて門前町として栄えた仏生山地区を歩き、体が不自由な人が観光をする上での問題点を考えます。

(写真を見ながら…)
「とにかくこの道狭すぎて、歩道も。これくらいの幅段差があるので、視覚障害者や車いすの人も当然危ない」

参加者は、指摘した道路や観光施設などの問題点を机に広げた地図に書き込み、改善すべき街の課題を洗い出しました。

(JTB総合研究所 勝野裕子主任研究員)
「街の中にあるバリアの気付きは、身体障害者自身から気付くのではなく、街の中で私たちが様々なバリアを作り出しているということに気付いてもらう。どうしたら一緒に楽しめるか、旅行できるか考えてもらう」

このユニバーサルツアーは、高松市の出版社、ナイスタウンが企画したもので、今回のセミナーを踏まえ、11月頃に一般客を募集したテストツアーを行う予定です。