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全国ワースト2位から改善 岡山市の待機児童1人のみに 背景に保育士の待遇改善や施設拡充【岡山】

2023.05.23

全国ワースト2位から改善 岡山市の待機児童1人のみに 背景に保育士の待遇改善や施設拡充【岡山】

一時、全国で2番目に多かった岡山市の待機児童の数が、2023年度、1人となったことが分かりました。

(岡山市 大森雅夫市長)
「(待機児童問題は)課題はあるが大きな峠越えた」

岡山市によりますと、4月1日時点で認可保育園やこども園に入園を申し込んだ子供の数は1万8845人で、2022年度より39人減少しました。このうち第3希望までの施設に入れず待機児童となったのは、2022年度より7人減って1人でした。

市は、2017年には849人と全国で2番目に多かった待機児童の問題は、ほぼ解消したとしています。

一方で、公立の認可保育園などの27施設で定員に対しての入園者数が8割以下となり、地域によって需要の差が生まれているとして2024年度、職員の配置換えなどを進め、定員の調整を行う考えを示しました。

一時は800人を超えていたところから1人まで減った岡山市の待機児童数。これまでの推移をみると、市が待機児童の定義を「第3希望までの施設に入れない児童」に変更した2016年以降、3年連続、全国で2番目に多い数字となりました。

そこから、保育士の賃金アップや施設の拡充など受け皿の確保を図ると減少に転じ、2023年度は1人となりました。この1人は障害があるなどの理由から希望する園が1つしかなかったということで、市の保育コンシェルジュが相談に応じながら入園可能な園を提案していくということです。

地域によって需要の差もあるので、今後はこうした個別の事情にも対応できるような子育て支援策が必要となりそうです。