2022.05.30
中国六大学野球10度目のV“環太平洋大学” 野村イズムで培った勝負強さで全日本に挑む【岡山】
5月、中国六大学野球の春季リーグで環太平洋大学が10度目の優勝を飾り、6月に開催される全日本大学選手権への出場権を獲得しました。闘志を燃やすチームを取材しました。
率先してグラウンド整備をするのは、2022年1月に3年ぶりに復帰した野村昭彦監督(53)です。
これまで環太平洋大学では、春秋合わせて5度のリーグ優勝を成し遂げ、2018年の明治神宮大会では準優勝に導いた名将です。その監督の目指す野球とは…。
「緊張感の中で養う集中力・妥協を許さない野村野球」 球場に響く声…。部員数187人の大所帯。環太平洋大学硬式野球部。岡山県和気町の専用グラウンドで毎日汗を流しています。
練習中、球場にはピリピリとした緊張感が漂っています。
2022年の中国六大学野球春季リーグは上位2チームが勝敗、勝率で並ぶ大混戦。勝負は優勝決定戦までもつれ、環太平洋大学が2季連続10度目の優勝を飾りました。 中でも今季は、優勝決定戦以外の9勝のうち4試合が逆転勝利。競った時に力を発揮する「勝負強さ」、これこそがこのチームの特徴です。
(野村昭彦監督)
「最後勝ち切ったので、この春のシーズンは、過去6年やった中でも記憶にないような凄いリーグ戦だった」
(バッティングでの掛け声)
「1アウト1・3塁です」
バッティング練習では、試合同様、1球ずつシーンを設定して打ち込みます。この練習法も野村監督が始めました。
打ち損じれば1打席が無駄になる…。そういう緊張感を自身で作り出し、常に集中力を高めながら取り組んでいます。
「練習では、試合以上の緊張感と勝負への意識をもって臨め」野村監督は一切の妥協を許しません。
春のリーグで高い集中力を見せたのが、4番の平松大輝選手です。打率3割4分1厘、打点11と勝負強いバッティングが売りで、今季は最高殊勲選手賞にも選出されました。
(平松大輝選手)
「野村監督になって、1個1個の動きだったり、練習の為の練習ではなくて、試合の為の練習をしっかりしているので、その結果が優勝につながった」
そして、2年生の3番、岡山理大附属高校出身の楠本優選手も巧みなバットコントロールで勝負強さを見せた一人です。 (楠本優選手)
「自分の中では1試合1本は打ちたいと思っていた。打っていない試合もあったが、結果的良い形で終われたので良かった」
守りでは、先発の安藝智哉投手とストッパーの辻祐希斗投手の4年生コンビが軸です。
安藝投手は、カットボールやツーシームのほか、多彩な変化球を使い、両サイドを広く使うピッチングが売りです。 一方、辻投手は、最速151km/hの速球と縦の変化球が武器です。ブルペンに響く音からも気迫が伝わってきます。 (辻祐希斗投手)
「相手のことを考えながらやる野球を、すごく言われながらやってきているので、相手がどういう球を狙っていて、どういう反応をして、打っているのかを見られるようになったと思う。去年よりはバッターを見る力というものがついたかと思う」
チームの次の目標は、6月6日に明治神宮球場などで開幕する全日本大学選手権での勝利です。
強豪校との対戦を前に、人工芝対策など実戦を意識した練習を重ねています。1球のミスが勝敗を分けるトーナメント大会。集中力を欠いたプレーには檄も飛びます。
(野村昭彦監督)
「27チームあったら、小さくなって帰らないかんで、初日に。そんな姿思い描きたくないね」 「縦じま見た、次も縦じまか、よしやってやるぞっていう気持ちになれるのは、ここで一生懸命全力でやるやつだけ」
(山本大地主将)
「全日本選手権では、まだチームとして1勝もできていないので、まずは1勝することをみんなで心掛けて、最終的には優勝できるように頑張っていきたい」 (野村昭彦監督)
「やっぱり指導者に熱がないと。これだけ真剣なんだぞという、一生懸命見てるぞって。(練習がつらくて)自分たちのグラウンドで泣くのもいいけど、今回なんか、神宮球場で、テレビも映るところで恥をかかせたくないので、頑張ってほしいなという熱を込めて毎日やっていますけどね」 過去2回出場した全日本選手権は、いずれも初戦敗退。3度目の挑戦となる今回は、意識改革の進む新たなチームの力が試されます。
率先してグラウンド整備をするのは、2022年1月に3年ぶりに復帰した野村昭彦監督(53)です。
これまで環太平洋大学では、春秋合わせて5度のリーグ優勝を成し遂げ、2018年の明治神宮大会では準優勝に導いた名将です。その監督の目指す野球とは…。
「緊張感の中で養う集中力・妥協を許さない野村野球」 球場に響く声…。部員数187人の大所帯。環太平洋大学硬式野球部。岡山県和気町の専用グラウンドで毎日汗を流しています。
練習中、球場にはピリピリとした緊張感が漂っています。
2022年の中国六大学野球春季リーグは上位2チームが勝敗、勝率で並ぶ大混戦。勝負は優勝決定戦までもつれ、環太平洋大学が2季連続10度目の優勝を飾りました。 中でも今季は、優勝決定戦以外の9勝のうち4試合が逆転勝利。競った時に力を発揮する「勝負強さ」、これこそがこのチームの特徴です。
(野村昭彦監督)
「最後勝ち切ったので、この春のシーズンは、過去6年やった中でも記憶にないような凄いリーグ戦だった」
(バッティングでの掛け声)
「1アウト1・3塁です」
バッティング練習では、試合同様、1球ずつシーンを設定して打ち込みます。この練習法も野村監督が始めました。
打ち損じれば1打席が無駄になる…。そういう緊張感を自身で作り出し、常に集中力を高めながら取り組んでいます。
「野村監督になって、1個1個の動きだったり、練習の為の練習ではなくて、試合の為の練習をしっかりしているので、その結果が優勝につながった」
そして、2年生の3番、岡山理大附属高校出身の楠本優選手も巧みなバットコントロールで勝負強さを見せた一人です。 (楠本優選手)
「自分の中では1試合1本は打ちたいと思っていた。打っていない試合もあったが、結果的良い形で終われたので良かった」
守りでは、先発の安藝智哉投手とストッパーの辻祐希斗投手の4年生コンビが軸です。
安藝投手は、カットボールやツーシームのほか、多彩な変化球を使い、両サイドを広く使うピッチングが売りです。 一方、辻投手は、最速151km/hの速球と縦の変化球が武器です。ブルペンに響く音からも気迫が伝わってきます。 (辻祐希斗投手)
「相手のことを考えながらやる野球を、すごく言われながらやってきているので、相手がどういう球を狙っていて、どういう反応をして、打っているのかを見られるようになったと思う。去年よりはバッターを見る力というものがついたかと思う」
強豪校との対戦を前に、人工芝対策など実戦を意識した練習を重ねています。1球のミスが勝敗を分けるトーナメント大会。集中力を欠いたプレーには檄も飛びます。
(野村昭彦監督)
「27チームあったら、小さくなって帰らないかんで、初日に。そんな姿思い描きたくないね」 「縦じま見た、次も縦じまか、よしやってやるぞっていう気持ちになれるのは、ここで一生懸命全力でやるやつだけ」
(山本大地主将)
「全日本選手権では、まだチームとして1勝もできていないので、まずは1勝することをみんなで心掛けて、最終的には優勝できるように頑張っていきたい」 (野村昭彦監督)
「やっぱり指導者に熱がないと。これだけ真剣なんだぞという、一生懸命見てるぞって。(練習がつらくて)自分たちのグラウンドで泣くのもいいけど、今回なんか、神宮球場で、テレビも映るところで恥をかかせたくないので、頑張ってほしいなという熱を込めて毎日やっていますけどね」 過去2回出場した全日本選手権は、いずれも初戦敗退。3度目の挑戦となる今回は、意識改革の進む新たなチームの力が試されます。