2022.07.03
【手話が語る福祉】デジタル化する手話通訳…聴覚障害者の生活を変える最先端技術とは【岡山・香川】
手話が語る福祉のコーナーです。今、様々な場面で進むデジタル化は手話通訳の世界でも始まっています。人工知能・AIを利用したシステムにCGを使ったものまで…。
聴覚障害者の生活を変える最先端技術をご紹介します。
聴覚に障害がある男性がパソコン画面に向かって手話で質問すると。 (パソコン変換画面で手話が文字に変換される様子)
「マイナンバーカードについて教えてください」 人工知能(AI)が手話を読み取り文字に変換します。さらにこの質問に音声で回答すると。
(パソコン変換画面で音声が文字に変換される様子)
「窓口でも申請できますよ」 しゃべった内容が文字で表示されます。手話通訳者がいなくても聴覚障害者と会話が可能になるシステムです。
(ソフトバンク シュアトーク課 田中敬之担当課長)
「(会議中に)文字起こしした文字を聴覚障害がある社員が読み解いている間に、我々健聴者は次の話題に進んでしまうので、聴覚障害がある社員がリアルタイムに意見が述べられなかった。聴覚障害者も同じ土俵に乗ってまずコミュニケーションを取って、リアルタイムに意思疎通することによって仕事の効率もしっかりと上げていきたい」 手話は手の動きや口の形、表情などを組み合わせ情報を伝えますが、このシステムは体の動きをAIが解析し手話を文字に変換します。 手話は単語の羅列ですが、このシステムはAIが意味をくみ取り、適切な助詞を補って自然な文章にします。
(篠田吉央キャスター)
「(手話で)トイレはどこにありますか?」(→文字に変換)
「(音声で質問を受ける)右手奥にあります」(→文字に変換)
「(手話で)ありがとう」(→文字に変換)
(篠田吉央キャスター)
「簡単な会話ですがスムーズにコミュニケーション取ることができました。例えば、あらかじめ答えが決まっている道案内などでも活用できそうですね」
現在変換できる単語は約1500。日常会話には5000語が必要と言われ、まだまだ足りません。1つの単語を認識するには100人以上のサンプルが必要なため、開発は簡単ではありません。 (ソフトバンク シュアトーク課 齋藤奈央さん)
「今、手話ができない人と話す時に手話通訳士などを仲介して会話しているが、時には自分自身で話したい時もあるのでシュアトークが使えたらいいなと思う。自分の言葉で相手に直接伝えたい」 ソフトバンクはこのシステムを社会生活の様々な場面で活用してもらおうと、企業や大学、メディアなどが連携し研究を進める協議会を立ち上げようとしています。
(ソフトバンク シュアトーク課 田中敬之担当課長)
「いろんな企業や団体の方々を巻き込むことによって新しい発想やアイデアを得て、社会にこういったコミュニケーションの基盤を広げていきたい」
一方、手話通訳のデジタル化は岡山でも進んでいます。
(篠田吉央キャスター)
「岡山市にあるこちらの会社では手話をCGにしています」
画面の中のCGキャラクターが手話で商品の説明をしています。 岡山市のITベンチャー企業「白獅子」が6月に完成させました。
(白獅子 春名義之社長)
「(この手話CGは)手話通訳者に取って代わるものではなく、これまで手話が届かなかった所で使ってもらえたらと考えています」 「今後は町中や身近なことでのアナウンスや災害時の危険を知らせる案内などで活用できればと願っています」
これまで音声や文字で伝えられていた情報を手話で伝えることで、聴覚障害者も情報を得やすくしようと考えているのです。 (白獅子 春名義之社長)
「私たちの会社は専門的であるがゆえに説明が難しいことをCGの技術で視覚化してきました。つまり言語の壁を越えて説明してきたのですが、手話という言語もCGの技術を使って伝えられるのではないかと考えています」
この日は市内に住む聴覚障害者からアドバイスを受けました。 (庄田正子さん)
「人がやってるような動きで凄い」
「手話をする手と服の色が同じで見にくい」
(白獅子 春名義之社長)
「服の色、髪の形や色、性別など全て変更することが可能です」 (庄田正子さん)
「服と手の色が違っていいと思います」
「手話通訳者はどこでも一緒に行くことはできないが、この技術があればどこでも手話を見ることができて良い」 ソフトバンクも聴覚障害者の意見をシステム作りに取り入れ、将来的には開発したAIによる手話通訳をスマートフォンの無料アプリとして実用化を目指しています。 (体験した聴覚障害者は…)
「(病院などで)筆談でいつも対応してもらい大変だった。このシステムを使うとスムーズに会話できると思うので期待したい」 (ソフトバンク シュアトーク課 齋藤奈央さん)
「(社会には)今、見えない壁がたくさんある。それを無くすきっかけになればうれしい」 世の中を便利にするデジタル化は聴覚障害者の生活にも大きな変化をもたらしそうです。
進歩する技術に期待したいです。
聴覚障害者の生活を変える最先端技術をご紹介します。
聴覚に障害がある男性がパソコン画面に向かって手話で質問すると。 (パソコン変換画面で手話が文字に変換される様子)
「マイナンバーカードについて教えてください」 人工知能(AI)が手話を読み取り文字に変換します。さらにこの質問に音声で回答すると。
「窓口でも申請できますよ」 しゃべった内容が文字で表示されます。手話通訳者がいなくても聴覚障害者と会話が可能になるシステムです。
(篠田吉央キャスター)
「こちらソフトバンクではAIを使った手話の新しいシステムを開発しています」
SureTalk(シュアトーク)と名づけられたこのシステムの開発が始まったのは5年前。
担当課長の田中敬之さんが聴覚に障害がある社員との会議の際にスムーズに意思疎通できなかったことを改善したいと考えたことがきっかけでした。
「(会議中に)文字起こしした文字を聴覚障害がある社員が読み解いている間に、我々健聴者は次の話題に進んでしまうので、聴覚障害がある社員がリアルタイムに意見が述べられなかった。聴覚障害者も同じ土俵に乗ってまずコミュニケーションを取って、リアルタイムに意思疎通することによって仕事の効率もしっかりと上げていきたい」 手話は手の動きや口の形、表情などを組み合わせ情報を伝えますが、このシステムは体の動きをAIが解析し手話を文字に変換します。 手話は単語の羅列ですが、このシステムはAIが意味をくみ取り、適切な助詞を補って自然な文章にします。
(篠田吉央キャスター)
「(手話で)トイレはどこにありますか?」(→文字に変換)
「(音声で質問を受ける)右手奥にあります」(→文字に変換)
「(手話で)ありがとう」(→文字に変換)
(篠田吉央キャスター)
「簡単な会話ですがスムーズにコミュニケーション取ることができました。例えば、あらかじめ答えが決まっている道案内などでも活用できそうですね」
現在変換できる単語は約1500。日常会話には5000語が必要と言われ、まだまだ足りません。1つの単語を認識するには100人以上のサンプルが必要なため、開発は簡単ではありません。 (ソフトバンク シュアトーク課 齋藤奈央さん)
「今、手話ができない人と話す時に手話通訳士などを仲介して会話しているが、時には自分自身で話したい時もあるのでシュアトークが使えたらいいなと思う。自分の言葉で相手に直接伝えたい」 ソフトバンクはこのシステムを社会生活の様々な場面で活用してもらおうと、企業や大学、メディアなどが連携し研究を進める協議会を立ち上げようとしています。
(ソフトバンク シュアトーク課 田中敬之担当課長)
「いろんな企業や団体の方々を巻き込むことによって新しい発想やアイデアを得て、社会にこういったコミュニケーションの基盤を広げていきたい」
一方、手話通訳のデジタル化は岡山でも進んでいます。
(篠田吉央キャスター)
「岡山市にあるこちらの会社では手話をCGにしています」
画面の中のCGキャラクターが手話で商品の説明をしています。 岡山市のITベンチャー企業「白獅子」が6月に完成させました。
(白獅子 春名義之社長)
「(この手話CGは)手話通訳者に取って代わるものではなく、これまで手話が届かなかった所で使ってもらえたらと考えています」 「今後は町中や身近なことでのアナウンスや災害時の危険を知らせる案内などで活用できればと願っています」
これまで音声や文字で伝えられていた情報を手話で伝えることで、聴覚障害者も情報を得やすくしようと考えているのです。 (白獅子 春名義之社長)
「私たちの会社は専門的であるがゆえに説明が難しいことをCGの技術で視覚化してきました。つまり言語の壁を越えて説明してきたのですが、手話という言語もCGの技術を使って伝えられるのではないかと考えています」
この日は市内に住む聴覚障害者からアドバイスを受けました。 (庄田正子さん)
「人がやってるような動きで凄い」
「手話をする手と服の色が同じで見にくい」
(白獅子 春名義之社長)
「服の色、髪の形や色、性別など全て変更することが可能です」 (庄田正子さん)
「服と手の色が違っていいと思います」
「手話通訳者はどこでも一緒に行くことはできないが、この技術があればどこでも手話を見ることができて良い」 ソフトバンクも聴覚障害者の意見をシステム作りに取り入れ、将来的には開発したAIによる手話通訳をスマートフォンの無料アプリとして実用化を目指しています。 (体験した聴覚障害者は…)
「(病院などで)筆談でいつも対応してもらい大変だった。このシステムを使うとスムーズに会話できると思うので期待したい」 (ソフトバンク シュアトーク課 齋藤奈央さん)
「(社会には)今、見えない壁がたくさんある。それを無くすきっかけになればうれしい」 世の中を便利にするデジタル化は聴覚障害者の生活にも大きな変化をもたらしそうです。
進歩する技術に期待したいです。