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2022.07.07

蘇る成長の記録 豪雨被害のアルバム復活 被災地に誕生“ママさん防災士”の奮闘【岡山・倉敷市】

西日本豪雨の被災地、倉敷市真備町の女性が、自らの経験を生かしたいと防災士の資格を取りました。原動力になったのは「大切な物を守りたい」という母親としての思いでした。

(小倉智美さん)
「大丈夫と思うにはそれなりの確信を持って大丈夫と思ってほしいので、どこまでが大丈夫かどこまでが大丈夫でないというのも自分が勉強して伝えられるようになりたい」

倉敷市真備町の主婦、小倉智美さん。2021年、猛勉強の末、防災士の資格を取りました。防災訓練にも積極的に参加し、地域のリーダーを目指しています。小倉さんが夫と長男と暮らす自宅は、4年前、水につかりました。当時を振り返る小倉さんの胸には、ある思いが浮かびます。

(小倉智美さん)
「金曜日で次の日が土曜日で、夜だったから家族で避難できたのかと思う。あれが平日の朝10時11時に(堤防が)決壊していたら、警報で家に子供を置いて仕事に行っている保護者の人たくさんいたと思うし」

母親としてのこうした思いが、小倉さんを突き動かしてきました。

(アルバムを受け取った保護者は)
「懐かしい」

防災士として活動する一方で小倉さんは、水害で卒業アルバムを失くした子供や保護者のために、新しくアルバムを作る取り組みを行ってきました。写真館や小学校などに掛け合い、残っていたデータから10年間、約160人分の子供たちの成長の記録を蘇らせました。

(保護者は)
「泥だらけのアルバムだったのできれいな状態で見られてうれしい」
「戻って来ないと思っていたのでとてもありがたい」

命と、お金では買えない大切なものを失わないためにどう備えたらいいのか。小倉さんは勉強を続けています。

(小倉智美さん)
「母として。子供たちが大人になった時に子供を守ってくれるよう伝えていきたい」

被災地に誕生したママさん防災士!母親の眼差しで子供たちの未来を守っていきます。