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2022.07.13

命を守る”災害”ヘルプカード…西日本豪雨教訓に 地域の防災に活用【岡山・倉敷市】

西日本豪雨から4年を迎えました。被災地、倉敷市真備町の箭田地区では、災害で避難する際の場所や手順などを書き込んで備える「ヘルプカード」を広めようという取り組みが進んでいます。

(地域の人は)
「私はご近所さんに声がけをして、総合グラウンドに避難する」
「私は近所の1人暮らしのおばあさんに声をかけて車で高い所に逃げる」

こうした避難に際して必要な情報が書き込まれているのが、「ヘルプカード」です。大きなものは、準備物を書いて冷蔵庫にはっておいたり、小さいものは首に掛けて持ち出し、事前に決めていた場所や手順に沿って避難します。避難所に提出すればいいだけの受付カードも入っています。

(箭田地区まちづくり推進協議会 土屋瞳会長)
「ヘルプカードの中にはいろんな要素が詰まっている。皆さんに活用してもらいながら、皆さんが自分自身を大切にして助かる、そして助かった命で隣近所を援助する」

ヘルプカードは、2021年、「箭田地区まちづくり推進協議会」が中心となって作成しました。地域の防災訓練や学校などでも配られ、家庭や地域の防災に活用してもらうのが目的です。このカードの普及をきっかけに、箭田地区では、今、新たな防災への取り組みが始まっています。

(箭田地区まちづくり推進協議会 土屋瞳会長)
「ここではなく、こちらの道を通って行った方がここに行きやすいのではないかとか、そこの駐車場にとまることもいいのでのはとか、いろんな話が出た」

ヘルプカードを受け取った地域の人から、地図にはない小さな避難経路や、危険な場所などの情報が寄せられ、こうした声を盛り込んだ独自のハザードマップを作ることになったのです。

(箭田地区まちづくり推進協議会土屋瞳会長)
「今まで当たり前だったと思っていたことが当たり前でなかったからあそこの抜け道行けるよねとみんなが新しく見直した。我が町を知る意味でもいい」

新しいハザードマップは、2022年度中に完成する予定です。地域の防災を後押しする「ヘルプカード」は、箭田地区以外でも、希望する人に提供されるということです。