2022.08.02
新しい変異株“ケンタウロス” BA.2.75とは?拡大は? 関西福祉大学・勝田吉彰教授(2)【岡山】
新型コロナウイルスの変異株「BA.5」によるとみられる感染第7波が拡大する中、新たな変異株、通称“ケンタウロス”、BA.2.75の行方が注目されています。この新たな変異株が、日本で流行することはあるのか?関西福祉大学の勝田吉彰教授は、「今後BA.2.75が主流となれば、第7波が延びる可能性もあるが、今の所どちらに転ぶか見えない」と話します。
■第7波の“期間に影響”も
勝田教授は、「BA.5は感染力の強い株で、ある程度行き渡るまでは増える」とみています。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「今のまま株がBA.5で変わらなければ、(先行するヨーロッパなどと)同じような経過(1カ月半ほどで減少)になる想定。だが一つ気になるのがBA.2.75。この株はこれまでより強く、新たなピークを起こし始めると(流行が)延びてしまうことも懸念される」
BA.2.75によって、感染第7波は延びるのでしょうか。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「(今のところ)日本では置き換わりは進んでおらず、主流になったのはインドだけ。どうなるか冷や冷やしつつも、今日現在はそうではない」
■感染力が強く、免疫をすり抜ける
インドで急拡大しているBA.2.75は、「ケンタウロス」とも呼ばれています。“特殊な変異株”であるとして、上半身が人間で下半身が馬の伝説上の生き物から命名されました。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「BA.2に75がついている通り、BA.2から派生してきたもの。感染力が強く、“免疫逃避”がとても強いのがこの株の特徴」
“免疫逃避”とは、免疫をすり抜ける力のことです。コロナウイルスは、何度もコピーを繰り返すうち、物質の配列にミスが起き、変異していきます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「BA.2.75は“スパイクタンパク”と言って、抗体がくっつく場所がいくつか変異している。本来抗体がくっつくべきところが、まるでザラザラしたコンクリートの上にテープを貼るようにしっくりこない。(それにより)抗体が効くことが減る。これが“免疫逃避”。一度感染した人が二度、三度感染することがある」
■重症化はしにくいが…
BA.2.75の症状としては、BA.2やBA.5のように、重症化しにくいといいます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「デルタ株からオミクロン株に変わった時のような大きな変化ではない。対策も基本的には同じ。一度感染しても安心せずにマスクをして、これまでの知識に基づいて行動していただきたい。基本的なルールを変えず、情報に対してアンテナを高く立てていく事が必要」
■飛沫感染を防ぐのが基本
対策の中でも、BA.2やBA.5、BA.2.75など、オミクロン株で重要なのは、飛沫感染を防ぐことです。
「BA.2あたりから、飛沫感染への対策が基本。しなくてもよくなりつつあるのは接触(への対策)。ドアノブを拭くなどの対策は必要なくなってきている」
■いつの間にか代わる敵
その上で勝田教授は、「ウイルスは次々に進化していく。これが最終進化系ではない。また違うものも出てくる」と注意を呼びかけます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「いつの間にか戦っている相手が違っている。特にホイッスルもなくレベルの高い選手に代わっている。ゴールが動いている。それが起きるのがこの病気」
(行動制限の無い盆休みをどう過ごす?気を付けることは? 関西福祉大学・勝田吉彰教授(3)に続く)
■第7波の“期間に影響”も
勝田教授は、「BA.5は感染力の強い株で、ある程度行き渡るまでは増える」とみています。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「今のまま株がBA.5で変わらなければ、(先行するヨーロッパなどと)同じような経過(1カ月半ほどで減少)になる想定。だが一つ気になるのがBA.2.75。この株はこれまでより強く、新たなピークを起こし始めると(流行が)延びてしまうことも懸念される」
BA.2.75によって、感染第7波は延びるのでしょうか。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「(今のところ)日本では置き換わりは進んでおらず、主流になったのはインドだけ。どうなるか冷や冷やしつつも、今日現在はそうではない」
■感染力が強く、免疫をすり抜ける
インドで急拡大しているBA.2.75は、「ケンタウロス」とも呼ばれています。“特殊な変異株”であるとして、上半身が人間で下半身が馬の伝説上の生き物から命名されました。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「BA.2に75がついている通り、BA.2から派生してきたもの。感染力が強く、“免疫逃避”がとても強いのがこの株の特徴」
“免疫逃避”とは、免疫をすり抜ける力のことです。コロナウイルスは、何度もコピーを繰り返すうち、物質の配列にミスが起き、変異していきます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「BA.2.75は“スパイクタンパク”と言って、抗体がくっつく場所がいくつか変異している。本来抗体がくっつくべきところが、まるでザラザラしたコンクリートの上にテープを貼るようにしっくりこない。(それにより)抗体が効くことが減る。これが“免疫逃避”。一度感染した人が二度、三度感染することがある」
■重症化はしにくいが…
BA.2.75の症状としては、BA.2やBA.5のように、重症化しにくいといいます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「デルタ株からオミクロン株に変わった時のような大きな変化ではない。対策も基本的には同じ。一度感染しても安心せずにマスクをして、これまでの知識に基づいて行動していただきたい。基本的なルールを変えず、情報に対してアンテナを高く立てていく事が必要」
■飛沫感染を防ぐのが基本
対策の中でも、BA.2やBA.5、BA.2.75など、オミクロン株で重要なのは、飛沫感染を防ぐことです。
「BA.2あたりから、飛沫感染への対策が基本。しなくてもよくなりつつあるのは接触(への対策)。ドアノブを拭くなどの対策は必要なくなってきている」
■いつの間にか代わる敵
その上で勝田教授は、「ウイルスは次々に進化していく。これが最終進化系ではない。また違うものも出てくる」と注意を呼びかけます。
(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「いつの間にか戦っている相手が違っている。特にホイッスルもなくレベルの高い選手に代わっている。ゴールが動いている。それが起きるのがこの病気」
(行動制限の無い盆休みをどう過ごす?気を付けることは? 関西福祉大学・勝田吉彰教授(3)に続く)