アートの島、香川県の直島にシンボルが復活です。台風の影響で２０２１年、海に流され破損した黄色いカボチャのオブジェが復元され、１０月４日お披露目されました。

（生本ひなの記者）
「この瀬戸内海の風景に直島のシンボルの１つ黄色いカボチャが復活しました」

瀬戸内海に面した桟橋に再びお目見えしたのは、世界的な芸術家、草間彌生さんの作品「南瓜」です。

１９９４年に直島で開催された美術展で草間さんの初の屋外作品の１つとして制作され、設置されて以来常設展示されていましたが、２０２１年８月に島に接近した台風９号の影響による強風や高波の影響で海に流出し壊れてしまったため、１年以上、展示が中止されていました。

２０２２年春、復元制作されることが決まり、約半年の制作期間を経て高さ２メートル、幅２．５メートルの旧作とほぼ同じ大きさで復活しました。

（地元の中学生は）
「海に遊びに来ていていつも見えるのにないなと思っていた。きれいになって帰ってきて良かった」

（観光客は）
「ニュースで流されたのを見て、きょうはもう会えないと思っていたが、ちょうど帰る日に見られて良かった」

以前より素材を厚くし耐久性を高めたほか、災害時に撤去しやすくするため今後、ヘタの部分にフックが取り付けられます。

（直島文化村　笠原良二社長）
「やはりこの場所にこの作品があることが、場所にとっても作品にとってもベストな選択ではないか。瀬戸内の風景を草間さんの「南瓜」の作品と共に見てもらい、作品も瀬戸内の素晴らしさも両方を改めて体験してもらいたい」

直島を含む瀬戸内海の島々では現在、瀬戸内国際芸術祭の秋会期が始まっていて、復活した「南瓜」は再び、訪れる人たちの目を楽しませてくれそうです。