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灯油の値段はどうなる?全国的に高騰 国際的な原油需給がひっ迫 厳しい冬に【岡山・香川】

2022.10.18

灯油の値段はどうなる?全国的に高騰 国際的な原油需給がひっ迫 厳しい冬に【岡山・香川】

寒くなる冬にかけて心配なのが暖房器具などで使う灯油の価格です。現状と今後の見通しを取材しました。

(電話のやりとり)
「石油の注文ですか?」

岡山県北、鏡野町にある油の配送センターです。暖房器具を使う時期を迎え、1週間ほど前から灯油の配達依頼が多く入るようになりました。

この店では配達による灯油価格は、10月18日現在1リットルあたり109円で、2021年の同じ時期と比べ6円、高くなっています。寒さの厳しい岡山県北では一度に大量の灯油を購入する家庭が多く、価格高騰は家計に重くのしかかります。

(灯油配達を依頼した人は…)
「寒いのはどうしようもない。他の費用を切り詰めながら寒さしのぎたいので灯油にもっていく」

(JA晴れの国岡山 津山油配送センター 森数高嗣さん)
「急に寒くなって個人宅への配送が増えている。もう少し安くなってほしいという声が多い」

灯油の価格は全国的に高騰していて、1リットルあたりの店頭販売の価格は、岡山県・香川県ともに2021年の同じ時期と比べると約1割、2020年と比べると4割~5割高くなっています。

その背景にあるのは…

(ニッセイ基礎研究所 上野剛志上席エコノミスト)
「原油価格は高止まりが続いている。次に円安。為替市場では大幅な円安ドル高が続いている。結果、灯油価格は本来、政府の試算だと1リットルあたり140~150円の推移が続いている。それを政府が補助金という形でガソリン同様、小売価格を抑制しにかかっている。その結果として110円~115円の推移が続いている」

ロシアのウクライナ侵攻の影響などもあり、上野さんは今後も高止まりの状態が続くと予想します。

(ニッセイ基礎研究所 上野剛志上席エコノミスト)
「ロシアの原油生産量が減って、国際的な原油需給がひっ迫し、原油価格が上がる恐れがある。円安もこれからも続く可能性が高まる。今後の見通しに関しても灯油価格はしばらく横ばいで、高止まりも予想される」

この冬は消費者にとって、厳しい冬になりそうです。