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2022.10.21

自然豊かな元の島へ…豊島の産廃不法投棄現場で「整地工事」始まる【香川】

香川県豊島で不法投棄された産業廃棄物の処分地を整地する工事が10月21日から始まり、県の産廃処理事業は、最終局面に入りました。

(前川裕喜記者)
「現在の処分地は大きな穴が開いた状態で処理事業の名残を感じる。しかし昔のような悪臭はなく自然の海の匂いがする。処分地は姿を大きく変えようとしている」

約8ヘクタールの処分地では、21日から土地を平らにするため重機による工事が始まりました。

豊島では、不法投棄された約91万3000トンの産業廃棄物の撤去と無害化が終わり、汚染されていた地下水も排出基準をクリアしました。

工事は、2023年3月に終わり、処分地は将来、県から島民に引き渡される予定です。一方、地下水が飲める程度までに回復するのはまだ時間がかかるとされ、本当の意味で島が元の姿を取り戻すのはまだ先になりそうです。

(香川県廃棄物対策課 富田康志室長)
「豊島事業は長い年月をかけてここまで進めてきた。整地工事を始めることができたのは豊島事業が進んだことの証になる」

(豊島住民会議 安岐正三事務局長)
「姿がもとに回復するのは100年くらいかかるのではないか。(私たちは)こういう努力をして次の世代に託す。後世の人が我々の後を継いでほしい」

処理事業としては、最終局面に入った豊島。元の豊かな自然を戻すための新たなステージへと進みます。