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2022.10.27

香川初の「夜間中学」開校から半年 「学び」のセーフティーネットは より所に【香川・三豊市】

香川県内で初めて三豊市に「夜間中学(高瀬中学校夜間学級)」が開校して半年が経ちました。10月26日夜は隣町の高校との交流会を初めて開くなど、地域に根付きつつあります。

(作業の様子)
「長い方をAに入れる」
午後6時過ぎ、照明が付いた教室は「学び」に対する熱気に包まれました。「夜間中学」に通う15歳から86歳の生徒が、工業高校の定時制の生徒から電子部品の組み立て方を学びました。

(「夜間中学」生徒 石尾 彰さん54)
「やったことがないことを教えてくれて、楽しみにしている」

(多度津高校定時制2年 仁田隆斗さん 16)
「夜間の学校同士なので、距離も近く、教えやすかった」

三豊市の「夜間中学」は、家庭や健康面の事情で十分に義務教育を受けられなかった人や外国人などに、中学校の教育課程を提供するため、2022年4月、県内で初めて開校しました。

10月からは不登校などの現役の中学生も受け入れ、生徒は11人となりました。

(「夜間中学」 城之内庸仁教諭)
「4月5月は生徒も緊張していたが、だんだん慣れてきた。いろいろな国籍や年齢の人がいて、自分はここで安心して学べると感じてくれている」

全国の「夜間中学」では、修了後、定時制高校に進学するケースが多く、開校から半年経った今、将来を見据えた交流会を初めて開きました。

(「夜間中学」生徒 石尾 彰さん54)
「仕事で電気や機械の方に進みたいし、(定時制高校に)早くいけたらいいなと思うが、まだまだここで 学ばないといけないことが多い」

(「夜間中学」 城之内庸仁教諭)
「開かれた学校であるべきだと思う。定時制高校と夜間中学が交流したのは大きな一歩。だんだん全日制や 昼間の中学生と交流など夢がある」

「学び」のセーフティーネットと表現される「夜間中学」。香川でも義務教育からこぼれ落ちてしまった人のより所となっています。