2022.11.06
大学生が廃校した小学校を「夢の学校」として復活 子供にも、少子高齢化に悩む町にも夢を【岡山】
5年前に廃校となった岡山県和気町の小学校が大学生によって1日限定で復活しました。テーマは「夢」。授業の内容はすべて学生たちが考えます。町の子供に夢を与えようとつくり上げた学校とは?取材しました。
子供たちの元気な声が響きわたる校舎。廃校になった小学校です。この日、1日限定で復活し5年ぶりに授業が行われました。
「ありがとうの気持ちを伝えたい人に、手紙を書いてもらおうと思う」 (手紙)「お父さんへ いつもいっしょに遊んだりしてくれてありがとう」 岡山県和気町は、人口1万4000人ほどの小さな町です。町が抱える課題の1つ、少子高齢化の影響で学校の統廃合が進み、5年前、7つの小学校が3つに減りました。 (和気町教育委員会 社会教育課 日笠将吾課長補佐)
「今では年間で子供が生まれるのが50~60人台という年が続いている。小学校というのは、ただ小学生が通って学ぶ場というだけではなく、その学区のランドマーク的な場所。そういう意味で、地域のにぎわいが無くなったと思う人は当時いたと思う」 1874年に設立された旧和気小学校も、児童数の減少などにより100年以上の歴史に幕を閉じました。 そんな廃校を舞台に、2022年5月、あるプロジェクトがスタートしました。教員を目指す大学生が1日限定で小学校を復活させる、その名も「夢の学校」です。 授業をするのは、岡山市の環太平洋大学 次世代教育学部の学生たち。本来、教育実習の機会がない1年生が、ゼロから授業の計画を立て小学生に向けて授業を行います。学生たちは手始めに、校舎を見て回り授業のイメージを広げます。 (学生は…)
「実験的な授業。一緒にやったら面白がってくれると思う」 さらに小学校の授業を見学し、児童との交流を深めました。 (和気小学校 森尚紀校長)
「授業を受けた子供たちも、学生のように夢を持って進んでいこうと。そんな子供たちになってほしい。この企画を通して、地域住民にも旧和気小への意識を持ってもらいたい」 学生たちはグループに分かれ、授業の内容を考えます。自分たちがやりたい事を自由な発想で提案しますが・・・入学してまだ半年、簡単にはいきません。
(学生は…)
「目的が曖昧すぎると言われたよね」 「時間が足りない気がする」
「ほとんど作って持って行くのがいいかも」
そして迎えた授業当日。
(夢の学校 松本雷太郎校長)
「IPUスクールフェス、夢の学校を開校します!」 「♪キーンコーン」
授業を受けるのは、地域の小学校に通う3年生と4年生合わせて約180人です。
(1時間目「行動しよう」)
「お皿に入ったものを袋の中に入れてください」 (児童は…)
「今までにやったことない理科の実験で面白かった」 (2時間目「Thank you」)
「僕たちがこの世界に生まれる確率は、大体100万回1億円の宝くじが当たるのと同じくらいすごいことなんだ。みんながこの地球に生まれる事自体が奇跡なんだよね」 (2時間目「レッツダンス」) (児童は…)
「いっぱい楽しんだし、先生たちにめっちゃ教えてもらったので、今回以外でも家で練習したいです」
(夢の学校 教頭代理役 鈴木嗣恩さん)
「小学生たちにとっても夢のような楽しい授業で、僕たち大学生にとっても夢のように無限の可能性がある授業作りができて、まさに『夢の学校』というようなイベントだった」 (夢の学校 松本雷太郎校長)
「指導案を作ったことがなくて、初めて詳しく深いところまで練って授業に臨んだのが難しかった。大成功に終わって今は一安心」 (環太平洋大学次世代教育学部 畠中要輔特任准教授)
「児童としては、少し自分たちの近い将来のお兄さんお姉さん。児童の前できらきら目を輝かせながら授業をしている学生は、きっと自分の夢につながる存在になったのではないか」 閉校した小学校に戻って来た、子供たちの声と笑顔。学生たちにとっても人口減少に悩む町にとっても貴重な時間となったようです。
「ありがとうの気持ちを伝えたい人に、手紙を書いてもらおうと思う」 (手紙)「お父さんへ いつもいっしょに遊んだりしてくれてありがとう」 岡山県和気町は、人口1万4000人ほどの小さな町です。町が抱える課題の1つ、少子高齢化の影響で学校の統廃合が進み、5年前、7つの小学校が3つに減りました。 (和気町教育委員会 社会教育課 日笠将吾課長補佐)
「今では年間で子供が生まれるのが50~60人台という年が続いている。小学校というのは、ただ小学生が通って学ぶ場というだけではなく、その学区のランドマーク的な場所。そういう意味で、地域のにぎわいが無くなったと思う人は当時いたと思う」 1874年に設立された旧和気小学校も、児童数の減少などにより100年以上の歴史に幕を閉じました。 そんな廃校を舞台に、2022年5月、あるプロジェクトがスタートしました。教員を目指す大学生が1日限定で小学校を復活させる、その名も「夢の学校」です。 授業をするのは、岡山市の環太平洋大学 次世代教育学部の学生たち。本来、教育実習の機会がない1年生が、ゼロから授業の計画を立て小学生に向けて授業を行います。学生たちは手始めに、校舎を見て回り授業のイメージを広げます。 (学生は…)
「実験的な授業。一緒にやったら面白がってくれると思う」 さらに小学校の授業を見学し、児童との交流を深めました。 (和気小学校 森尚紀校長)
「授業を受けた子供たちも、学生のように夢を持って進んでいこうと。そんな子供たちになってほしい。この企画を通して、地域住民にも旧和気小への意識を持ってもらいたい」 学生たちはグループに分かれ、授業の内容を考えます。自分たちがやりたい事を自由な発想で提案しますが・・・入学してまだ半年、簡単にはいきません。
(学生は…)
「目的が曖昧すぎると言われたよね」 「時間が足りない気がする」
「ほとんど作って持って行くのがいいかも」
そして迎えた授業当日。
(夢の学校 松本雷太郎校長)
「IPUスクールフェス、夢の学校を開校します!」 「♪キーンコーン」
授業を受けるのは、地域の小学校に通う3年生と4年生合わせて約180人です。
(1時間目「行動しよう」)
「お皿に入ったものを袋の中に入れてください」 (児童は…)
「今までにやったことない理科の実験で面白かった」 (2時間目「Thank you」)
「僕たちがこの世界に生まれる確率は、大体100万回1億円の宝くじが当たるのと同じくらいすごいことなんだ。みんながこの地球に生まれる事自体が奇跡なんだよね」 (2時間目「レッツダンス」) (児童は…)
「いっぱい楽しんだし、先生たちにめっちゃ教えてもらったので、今回以外でも家で練習したいです」
「小学生たちにとっても夢のような楽しい授業で、僕たち大学生にとっても夢のように無限の可能性がある授業作りができて、まさに『夢の学校』というようなイベントだった」 (夢の学校 松本雷太郎校長)
「指導案を作ったことがなくて、初めて詳しく深いところまで練って授業に臨んだのが難しかった。大成功に終わって今は一安心」 (環太平洋大学次世代教育学部 畠中要輔特任准教授)
「児童としては、少し自分たちの近い将来のお兄さんお姉さん。児童の前できらきら目を輝かせながら授業をしている学生は、きっと自分の夢につながる存在になったのではないか」 閉校した小学校に戻って来た、子供たちの声と笑顔。学生たちにとっても人口減少に悩む町にとっても貴重な時間となったようです。