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ポストコロナへの助走 感染拡大…緩和への道を模索【年末回顧 岡山・香川】

2022.12.15

ポストコロナへの助走 感染拡大…緩和への道を模索【年末回顧 岡山・香川】

特集は、年末回顧。2022年1年の出来事を振り返ります。12月15日は、2022年も私たちの生活に大きな影響を与えた新型コロナウイルスです。
■想定外の変異
(岡山・香川県知事)「デルタよりさらに感染力が強い」「まん延防止措置を申請」
■医療危機
(医師)「医療機関全部が倒れてしまう」「一般の医療の維持も難しくなる」
■新たな波
(知事・医師)「第7波に入った」「第8波といっていい」
■共存への道は

回顧1
2022年は、感染力が強いオミクロン株の出現で幕を開けました。感染の第6波です。
回顧2
岡山、香川ともに、まん延防止等重点措置が適用され、飲食店などに時短営業が要請されました。
回顧3
「重点措置の適用に伴って多くの店が休業」「午後8時を過ぎて町はひっそり…」
回顧5
(飲食店は…)
「団体客は、ほぼ全滅。キャンセル」「2次会3次会から盛り上がる店なので厳しい」

猛威を振るうオミクロン株でしたが、感染力は強いものの重症化はしにくい、そんな特徴が分かると対処方針は、従来の行動制限から緩和の方向に大きく舵をきります。

ゴールデンウィーク、多くの人が利用するJR高松駅には、臨時の無料検査所が設けられました。
回顧6
(香川県の担当者は…)
「検査やワクチン接種で感染拡大しないよう、 1人1人努めてほしい」

感染拡大が続く中での行動制限のない大型連休。コロナ禍で初の試みは、コロナ共存への道を探る試金石でした。
回顧7
一方、ウイルスは変異を続けていました。オミクロン株から派生したBA.5による第7波の到来です。岡山、香川の感染者数も連日、過去最多を更新。
回顧8
地域医療は、崩壊の危機に陥っていました。

(岡山県医師会 松山正春会長)
「医療機関全部が倒れる。これだけの事務量になると、全数把握は、どこの診療所も病院も できないのが現状」
回顧9
ひっ迫の背景にあるのは、感染者の全数把握です。患者の多くは、無症状や軽症でしたが、医療機関は、感染者全ての名前や年齢、連絡先などの情報を保健所に届け出ることが義務付けられています。
回顧10

(岡山市 大森雅夫市長)
「保健所で分類しているが、その労力を省き、患者にエネルギーを傾注してもらう」
(高松市 大西秀人市長)
「ルーティンワークを簡略化することで、高齢者等の支援を充実していく。そちらの労力を振り向けるという主旨で、全数把握の見直しをお願いしたい」

コロナ発生から続く法律に基づく手続きも、実態にあわせて重症化リスクの高い人に届け出を限定するよう見直されました。

一方、医療面ではBA.5対応ワクチンの接種が開始。
回顧11
国内製薬会社の飲み薬、「ゾコーバ」も承認、予防と治療の体制が整ってきたことも緩和策の推進を後押ししました。
回顧12

緩和は、私たちの生活にも。水際対策の緩和や旅行需要の喚起策が相次いで打ち出され、社会経済活動復活への歯車が本格的に回り始めました。
回顧13
■韓国からも観光客が…
「景色いいです」「うどんいただいた、おいしい」

そして、感染の波は、いま第8波へ。インフルエンザとの同時流行も懸念される中、今のところ、爆発的な感染には至っていません。

(関西福祉大学 勝田吉彰教授)
「株の変異が比較的想定内に収まっている。デルタからオミクロンに変わった時の様な次元の違うものが出ているのではなくて、あくまでもこれまでのBA.5の マイナーチェンジ版」
回顧14
しかし、いつまた異次元の変異が起きるかもしれません。一時、休業を強いられた飲食店街は、いま賑わいを取り戻しています。
回顧15
2022年はかつてない感染拡大の波の中、緩和への道を模索した1年でした。私たちが立っているのは、コロナと共存する社会、その入り口なのかも知れません。
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