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2023.02.27

“ブルトレ遍路宿”まもなくオープン 周辺にはうどん店や植物園も…【香川・観音寺市】

特集は、観音寺市で開業の準備が進む「ブルートレイン」の遍路宿です。九州から移送してもうすぐ2年、様々な困難を乗り越え、3月、いよいよオープンします。

(岸井正樹さん)
「ここで麺を取って、ここで洗って。ここで作って、だしを入れて、客にうどんを出す」
ブルトレ遍路宿01
往年の2両の客車の先には、かつて、自身が経営していた店舗とほぼ同じレイアウトで作られた建物。
ブルトレ遍路宿02
善通寺市のうどん店店主、岸井正樹さんの長年の夢が、この場所でもうすぐ実を結ぼうとしています。

(岸井うどん店主 岸井正樹さん 62)
「皆さんに手伝ってもらわなかったら できていない。やっとここまで来た」
ブルトレ遍路宿03
2021年4月、鹿児島から香川まで4日かけて移送されたのは、かつて寝台列車として活躍したブルートレイン「なは」。
ブルトレ遍路宿04
幼い頃から鉄道ファンだった岸井さんが、2000年代の引退後、数年間野ざらしとなっていたブルートレインを自らの手で再生させたいと、クラウドファンディングで約1700万円を集め、香川に引き取ったのです。
ブルトレ遍路宿05
(岸井正樹さん)
「夢の夢を続けてやってきた。自分でもできるのかなと思ったけど 「絶対しなければ」という性格もあって、女房に後ろをたたかれながらやった 本当に頑張りました」
ブルトレ遍路宿07
移送は無事成功した一方、長年放置されていた車体は塗装のはがれや
ブルトレ遍路宿08
電気系統の腐食など、深刻な問題が山積みでした。
ブルトレ遍路宿09
資金も限られる中、岸井さんに救いの手を差し伸べたのは、SNSなどでつながった同じ鉄道ファンたち。照明や電気回路の修理をボランティアで行いました。
ブルトレ遍路宿10
(岸井正樹さん)
「最高。ブラボーですね。なんかよみがえったよう」
ブルトレ遍路宿11
(照明を修理した井澤孝文さん)
「まだスタートラインと 僕の中では思っている。まだまだよみがえらせて、生きているものにしていきたい」
ブルトレ遍路宿12
移設からもうすぐ2年。ブルートレインの周辺には、うどん店の新しい店舗と季節の花々を育てる植物園が完成したほか、
ブルトレ遍路宿13
客車には特注の階段が設置されました。
ブルトレ遍路宿14
■内装の修復も ほぼ完成形に…
ブルトレ遍路宿15
(大野樹記者)
「天井は私の座高よりちょっと高いくらい。至る所に、当時のままの設備が残っていて、鉄道ファンにはたまらない空間」
ブルトレ遍路宿16
近く、消防や保健所の許可が下り、ブルートレインの宿は晴れて開業となる予定です。
ブルトレ遍路宿17
開業前、最後にクリアしなければならない課題は、約50万円かかる施設のリース代。資金繰りは厳しくとも、これを支払えばゴールまでもう一息です。

(岸井正樹さん)
「最終関門。ほんま。まだまだ気は抜けん。まだなんか嫌な感じ(笑)。すんなり早く終わって、早くできればいいけど」
ブルトレ遍路宿18
岸井さんは2月、ツイッター上で宿の予約開始を告知。早速、全国の鉄道ファンなどから返信が相次いでいます。
ブルトレ遍路宿19
(岸井正樹さん)
「僕らと同じ世代の昭和のおじさんたちで 、「懐かしい」と思う人たちと、見たことも乗ったこともない 子供たち。乗ったことがある人もない人も、 (寝台の)感覚を味わえるようにしたい」
ブルトレ遍路宿20
ブルートレイン「オハネフの宿」は、早ければ3月にも最初の宿泊客を迎えます。様々な困難を乗り越えて、ここまでこぎつけた原動力を、岸井さんはこう語ります。
ブルトレ遍路宿21
(岸井正樹さん)
「そもそも自分が好きなんでしょうね。列車がね。「一緒におりたい」というのが 本当かもわからんね。いつかは寝台列車を 自分の横に置きたいというのが、子供の頃からの夢だったので、それを皆さんがかなえさせてくれたのだから、最後まで守っていかなければ」
ブルトレ遍路宿22
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