OHK 8Ch

  • LINE友だち追加

2023.03.07

「教職員の不適切指導」…文科省がいじめ、自殺調査で項目を新設 操山高校自殺問題を受け【岡山】

岡山市の岡山操山高校で2012年、野球部のマネージャーをしていた男子生徒が監督の叱責を受けた後、自殺した問題などを踏まえ、文部科学省は、全国の学校を対象にしたいじめや自殺に関する調査のうち、生徒が置かれていた状況について「教職員の不適切指導」という項目を新たに設けたことが分かりました。

文科省が新たに設けたのは「教職員による体罰、不適切指導」という項目で、2022年度の調査から適用されることになりました。

文科省が全国の学校を対象に毎年行っているいじめや自殺に関する調査では、これまで生徒が置かれていた状況について、教員の不適切な指導という項目はありませんでした。

2012年に岡山市の岡山操山高校で、野球部のマネージャーをしていた当時2年の男子生徒が監督の叱責を受けた後自殺した問題では、第三者委員会が「教員の不適切な指導が原因」とする報告書をまとめていて、男子生徒の遺族が、県教委を通じて、実態に即した回答ができるよう調査の見直しを求めていたほか、全国の遺族らで作る「安全な生徒指導を考える会」も、不適切な指導の実態解明を国に働きかけていました。

今回の見直しを受け、男子生徒の遺族は、「ようやく教師の不適切指導による生徒自死の実態把握のスタートラインに立てたと感じている」と評価した一方で、調査の詳しい内容は遺族にも公開されないため、問題が表面化されないとして、引き続き詳細の開示などを求めています。