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2023.06.26

高校生も犠牲となった「農機具転倒事故」を減らそう…販売会社がトラクター転倒体感機を開発【岡山】

岡山県内では2022年、高校生など8人が犠牲になっています。トラクターや田植え機など農作業中に大型の農機具が絡む死亡事故を減らそうと、倉敷市の農機販売会社がトラクターの転倒体感機を開発しました。

(長尾龍希アナウンサー)
「田植えも終盤、農機具の事故も相次いでいる。事故を防止するため作られたのがこちら」

倉敷市で農機を販売する倉敷河上農機では相次ぐ農作業中の事故を減らそうと、中古のトラクターを改造しこの転倒体感機を完成させました。岡山県では農作業中の死者が2017年に全国ワーストの17人に上ったほか、2022年は稲刈り中の高校生がコンバイン運転中に横転し、死亡するなど8件の死亡事故が起きていて、その数は横ばいのままです。

(長尾龍希アナウンサー)
「体感機では、圃場から道路に出る際などに車体が前上がりになりながら転倒する動きが体験できます」

「かなり傾斜がきつくなってきた。現在15度を超えたあたり。重心が左になって来た!車体から体が投げ出されてしまいそう」
「実際には後ろに農機具がついていて傾斜15度を超えると転倒してしまう。恐怖の実感がありました」

(倉敷河上農機 山部修嗣社長)
「農作業事故があって、なおかつ就農が減るということはあってはならない。安全な作業をお願いしたいという思いで作った」

倉敷河上農機では7月、岡山市で開かれる農機の展示会でこの転倒体感機を使った安全研修を行うほか、要望があれば貸し出しをして少しでも転倒事故を減らせればと話していました。