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2023.07.05

西日本豪雨で被災…先の見えない中で生まれた我が子はもうすぐ5歳 復興へ歩んだ道【岡山・倉敷市】

西日本豪雨から7月6日で5年。岡山・香川を放送エリアとする民放5社とNHK岡山放送局は「あの日とツナグ、未来へツナグ」をテーマにキャンペーンを行っています。

5日はOHKから。豪雨直後に生まれた男の子とその母親の今を取材しました。
豪雨1
(山田晃詩(ひなた)くん)
「4歳」(Q:もうすぐ?)「5歳」
豪雨2
倉敷市真備町岡田地区に暮らす山田乃理子さん。豪雨があった5年前の7月に生まれたのが次男の晃詩くんです。
豪雨3
当時、避難所となっていた岡田小学校には食べ物を求める人で長い列ができていました。臨月を迎えていた山田さんもそのうちの一人。
豪雨4
(山田乃理子さん(当時37歳))
「(出産予定日まで)1週間きっています。なんとか助けていただきながら」

自宅は1階の天井まで浸水し車も流されました。
豪雨5
夫が数百万円の借金をして建てた農業用のハウスも全滅。農家としての収入源も失いました。

(山田乃理子さん(当時37歳))
「これからどうやって生きていけばという不安。子供を大きくしないとと思いはあるが、それだけではやりきれない」
豪雨6
家も仕事も失い先が見えない中での出産。晃詩くんが成長した5年間は、家族が復興に向けて歩んだ5年間でもあります。
豪雨7
【晃詩くん1歳(2019年)浸水被害にあった自宅の解体を決意】

(山田乃理子さん)
「(被災した家は)気を付けていても下からほこりが上がってくる。(子供は)大丈夫かな、肺をやられないかなと思っていた」
豪雨8
【晃詩くん2歳(2020年)被災した家と同じ場所に自宅を新築】
豪雨9
【晃詩くん3歳(2021年)幼稚園入園防災訓練を始める】

(山田晃詩くん)
「(先生が)みんな逃げましょうって言う」
(山田乃理子さん)
「どうやって逃げるの?」
(山田晃詩くん)
「ちょっと早歩き」
豪雨10
(山田乃理子さん)
「私自身が滅入って精神的にだめになるかと思ったタイミングに大丈夫?と声掛けてくれたり、今まで助けてもらった方々に顔向けできるように必死に前を向いて頑張るしかないと今、突っ走っている。今度は(晃詩くんに)助ける側になってほしいと母としては思う」

7月6日で西日本豪雨から5年。私たちはこれからも取材を続けていきます。