OHK 8Ch

  • LINE友だち追加

2023.08.08

西日本豪雨で被災したメイド・イン・真備の「着物ドレス」が復活 常連客の後押しで営業を再開【岡山】

使われなくなった着物を洋服にリメイク。そんなビジネスを、倉敷市真備町で美容院を営む会社が展開しています。日本の伝統を身近に感じてほしいと、8月10日にオープンさせる専門店を取材しました。

(有限会社エムツー 石井成幸取締役)
「これが着物をリメイクしたジャケット。素材は大島紬でシルク」

JR倉敷駅近くの倉敷本通り商店街に10日オープンする、「竹姫」。着物リメイクブランドの専門店です。店内には2種類の着物の生地を組み合わせて作った男性用のジャケットや、着物の柄を生かしたネクタイなどが並びます。

竹姫はもともと、打掛と呼ばれる高価な婚礼用の着物をドレスにリメイクするブランドとして、真備町で美容院を営む「エムツー」が2011年に立ち上げました。

(有限会社エムツー 石井成幸取締役)
「打掛はなかなか使われる機会が少なくなって、何とか世の中にもう一度出せないかと始めた」

しかし5年前の西日本豪雨で被災。美容院の2階に保管していた竹姫の着物ドレスはほとんど水につかってしまい、廃棄せざるを得ませんでした。

その後、2019年の年末に真備町で美容院の営業を再開させると、聞こえてきたのは「竹姫も続けてほしい」という声でした。

(有限会社エムツー 石井成幸取締役)
「美容院の客から私の着物を使って何かできないかと着物を持ってきてくれた」

被災から4年、常連客の後押しで竹姫を再開。今ではリメイクの作業を手伝ってくれる人もいるといいます。

(有限会社エムツー 石井成幸取締役)
「真備のお客さんで着物をほどいてもらったり、クリーニングしてもらったりほとんど真備で製造しているジャケット。一人でも多くの人に見てもらいたくて店を出そうとしている」

真備町の人たちの思いも背負い船出を迎える新店舗。オープンは8月10日です。