菓子類にウインナーにオリーブオイル。これらは全て１０月から値上げとなる商品です。中でも注目は、低価格で人気の高い「第３のビール」。岡山市の酒店では駆け込み需要が高まっています。

２４缶入りの箱を高々と積む酒店の店長。

（チャオ当新田店　武田眞雛店長）
「高く積んだが減ると思うのでどんどん入れたい」

箱の中身はビール類の中でも割安さから人気の「第３のビール」。税率の改正により１０月から１缶当たり約９円増税されます。

（戸田奈沙記者）
「こちらはまとめ買いをしても楽に運べる荷台がついた限定商品で、５セット売れたとのことです」

岡山市南区の酒の量販店で相次ぐのは増税前の駆け込み客によるまとめ買いです。

（客は…）
「増税になるから１個くらい買おうと。１箱だからチュン（すぐ飲む）」
「（増税は）うれしくはない。ビールでもいいが値段的に懐具合と合わせて」

（チャオ当新田店　武田眞雛店長）
「１ケース約３００円上がるので大きい。普段売れないビール類も売れるので焦っている。欠品しないように気をつける」

店では通常の２倍の約３００箱を入荷し、駆け込み需要に対応しています。

１０月はそのほかの食料品も値上げラッシュです。コカ・コーラボトラーズジャパンがコカ・コーラや綾鷹をそれぞれ約３０円値上げするなど、身近な食料品が約４５００品目値上げされます。

２０２３年に値上がりした食品は１０月で累計３万品目超え。街の人は…
「商品を選んで買うのをやめることが多くなった」
「いつまで頑張ったらいいのか」

消費者に広がる値上げ疲れ…今後の見通しを専門家は。

（帝国データバンク　藤井俊 情報統括部長）
「（値上げは）まだ続く。小麦・大豆・食用油の国際価格は落ち着きつつあるが円安で輸入価格が上がる。今後、値下がりするかなと見るより、今の価格でどう対応するか、我慢のしどころ」

先の見えない値上げの波。計画的に購入するなど消費者側の対策も引き続き求められそうです。