訃報です。香川の伝統工芸、香川漆芸の技法の一つ、蒟醤の人間国宝・磯井正美さんが、９月２０日に亡くなりました。９７歳でした。

磯井さんは１９２６年に高松市で生まれ、父親で同じく蒟醤の人間国宝、故・磯井如眞に師事、その技術を発展させました。にじんだような色合いの線を出す独自の技術などが高く評価され、１９８５年に人間国宝に認定されました。

最近まで後進の育成に力を入れていましたが、９月２０日、高松市内で腎不全で亡くなったということです。９７歳でした。すでに告別式は親族のみで行われました。

香川県の池田豊人知事は、「生前の功績を称え、心から哀悼の意を表し冥福をお祈りします」とコメントしています。

県内で存命の人間国宝は、磯井さんの技術を受け継ぐ山下義人さんなど２人となりました。