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2023.10.10

働き盛りの女性を救ったのは検診 女性の9人に1人がかかる「乳がん」を正しく知ろう【岡山・香川】

毎年10月は世界的に乳がんの正しい知識を広め、検診の受診を推進するピンクリボン月間です。今や女性の9人に1人がかかる乳がん。まずは正しく知ることが大切です。

(寺岡光子さん)
「時が止まってしまい、何が自分に起きているか全く感情がなくなった」

岡山市に住む寺岡光子さん(64)。働き盛りの45歳の時、テレビで乳がんの特集を見てふと検診に行くと、両胸にがんが見つかりました。

(寺岡光子さん)
「その時の気持ちは乳腺を全部取る訳で。両方一度に取ってしまうという、さすがにその時は、私の人生終わったなと」

女性がかかるがんで最も多い「乳がん」。その割合は実に9人に1人です。

(川崎医科大学総合医療センター 土井原博義外科部長)
「(患者の)6人に1人は乳がんで亡くなる。例えば肺がんや胃がんはもっとリスクが高い。検診を受け、早期に発見できれば怖い病気ではない」

乳がんは若い世代も注意が必要で、特に30代から50代にかけて急増。仕事や子育てに忙しい年齢の女性に一番多いがんとも言えるのです。日進月歩で研究が進み、最近ではそのリスクを上昇させるものや低下させるものも分かっています。

(川崎医科大学総合医療センター 土井原博義外科部長)
「乳がんになりやすいのはアルコールや喫煙、夜間勤務であったり女性ホルモンに影響を与えるものがリスクを上げることになる」

逆に出産や授乳、運動でリスクは下がり、乳製品や大豆製品の摂取もリスクを下げる可能性があるといいます。

(平野桂子記者)
「乳がんについて正しく知ることはもちろん、最大の予防はやはり検診を。40歳以上の女性はマンモグラフィーを2年に1回受診することが大切」

(川崎医科大学総合医療センター 土井原博義外科部長)
「早期に乳がんを見つけるためには乳がん検診を受けることが大事。中でもマンモグラフィーを撮る。若年者などは超音波検診も選択肢に入る」

他のがんに比べて比較的進行が遅いと言われる乳がんですが、何よりも早期の発見が生存のためにはもちろん、乳房を保つために大切です。

(寺岡光子さん)
「仕事で忙しい毎日を過ごしていたが、導かれるように検診に一歩を出せたのは、よく頑張ったなと。あの時がなかったら今の私はない。早い段階で見つかったのは、あの時一歩踏み出したからだと思う」

検診によって救える命があるかもしれません。少しでも不安や心配があれば一度、受診してみてはいかがでしょうか。