性同一性障害と診断され、生殖能力をなくす手術を望まない岡山県新庄村の当事者が、戸籍上の性別変更を求めた審判です。岡山家裁津山支部は２月７日、女性から男性へ性別変更を認める決定を出しました。

（主文を読む臼井崇来人さん）
「申立人の性別の取り扱いを女から男に変更する」

岡山県新庄村の臼井崇来人さん。７日に開いた会見の場で、性別変更を認める審判書を受け取りました。

（臼井崇来人さん）
「感慨深い。言葉にならない」

申し立ては最高裁が２０２３年１０月、戸籍上の性別変更に生殖機能をなくす手術が必要だとする法律の要件について「違憲」と判断したことを受け、臼井さんが２０２３年１２月に行ったものです。

約１０年前に性同一性障害の診断を受け男性として生活している臼井さん。２０１６年にも手術を受けないまま性別変更の審判を申し立てましたが棄却され、２度目の申し立てで、性別変更が認められました。

（臼井崇来人さん）
「スタート地点。また次の人生が始まった感じ。社会からの受け止められ方は正直不安もあるが、最高裁や家裁が受け止めてくれているので 社会は変わったと伝えたい」

性別の変更は今後、手続きを経て正式に確定します。