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2024.02.23

自動車は資源の宝庫! 環境負荷が少なく「地球にやさしい鉄」として需要が増加【エコナビ岡山】

瀬戸内の環境やエコな話題をお伝えする「エコナビ」。今回のテーマは、自動車を解体して出てきた「銅」です。実は銅は1キロ約1000円の価値があるといいます。車は今、資源の宝庫として注目されていて、リサイクルの技術が進んでいます。最先端の現場を取材しました。

自動車の解体などを行う岡山市の和気商店には、使用済みの車が毎月約700台運び込まれます。作業の前に行われるのが、車が衝撃を受けると膨らんで命を守るエアバッグの破裂です。先に破裂させておくことで作業員の安全を確保し解体作業が始まります。そして…

(森下花音アナウンサー)
「車の部品が保管されている倉庫です。5メートルほどの高さでかなり高い。中古車から取り出された部品だがきれいでまるで新品」

まだ使えると判断された部品は、リユース商品として販売。和気商店には在庫が約1万3000点あり、業者だけでなく一般客も購入できます。そして残ったパーツはというと…

(森下花音アナウンサー)
「重機で解体して鉄や銅、アルミに分けていく。音が非常に大きくて迫力がある」

大きな音をたてて潰される自動車。しかしよく見ると、丁寧に鉄などの資源を取り出しています。それもそのはず!車が何から出来ているのかデータを見ると…自動車は資源の宝庫!約7割が鉄でレアメタルやアルミニウムなども含まれています。

さらにこの工場で取り切れなかった資源は、倉敷市の玉島地区にあるリサイクルステージ玉島へ。磁力などを使い選別されたあと、最後は手作業で不純物を取り除き高純度の鉄だけが残ります。実は、リサイクルされる鉄は、鉱石を精錬して作った鉄と比べて生産過程で発生する二酸化炭素の排出量が4分の1程度。地球にやさしい鉄として需要が高まっています。

(ヒラキンリサイクルステージ玉島管理部 陶山竜治部長)
「CO2削減は避けて通れない課題。それを達成するためのカーボンニュートラルの鉄として今後も需要が期待される」

私たちの生活に欠かせない自動車。役目を終えた後の姿に思いをはせることが環境問題を考える一歩になるかもしれません。

進化を続ける「自動車のリサイクル」については、2月24日放送の環境番組「リセット」で詳しく放送します。