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2024.03.13

近づくMLB開幕…物議を醸す備前市「山本由伸投手応援ツアー」計画 市長を直撃取材【急上昇ニュース】

ネットで関心の高い話題を掘り下げる急上昇ニュースからお伝えします。3月13日は備前市で2024年度に計画されているある事業について取り上げます。担当は篠原記者です。
急上昇N 吉村市長直撃01
(篠原聖記者)
「備前市の2024年度当初予算案に盛り込まれたこちらの事業が今、物議をかもしています。「地元輩出メジャーリーガー・プロ野球選手の応援による地域活性化事業」です。

(岸下恵介キャスター)
「これは、山本投手と頓宮選手のことですよね」

(篠原聖記者)
「はい、備前市出身のこの2人、アメリカのドジャースに移籍し、今や日本中がその活躍に注目している山本由伸投手(25)と2023シーズンの首位打者でリーグ優勝の立役者、オリックス・バファローズの頓宮裕真選手(27)です。
急上昇N 吉村市長直撃003
この事業では2024年度、市内の子供200人を対象に2人の試合の観戦ツアーを企画しているもので、その事業費は6700万円。
急上昇N 吉村市長直撃004
この情報が公開されると「市をあげて応援するのは良いこと」と歓迎する声の一方で「家庭の事情で行けない子供もいて、不公平なのでは」などと賛否の意見が市の担当課に多く寄せられたということです」
急上昇N 吉村市長直撃005
(中塚美緒キャスター)
「2人とも日本を代表する選手。注目度も高いのでは」

(篠原聖記者)
「開幕が近づくにつれてさらに注目が集まる中、このツアーの実現に向け力を入れている備前市長に事業の狙いを直撃取材しました」

備前市の吉村武司市長、ドジャーブルーの服をまとって単独取材に応じました。
急上昇N 吉村市長直撃06
(備前市 吉村武司市長)
「大谷ではないです。山本です」

以前は、かつてドジャースで活躍した野茂英雄投手の背番号16をリメイクしたジャンパーを着ていましたが今回、市長自らが先導して応援しようと山本投手の背番号18のユニフォームを新調したそうです。
急上昇N 吉村市長直撃07
(備前市 吉村武司市長)
「ロサンゼルスがどんな町か、山本投手の試合を若い人が肌で感じてもらえる。そんな政策として、今回議会に提案した。スポーツを通じて備前市の子供たちが健やかに過ごし、大きくなってもらいたい」
急上昇N 吉村市長直撃08
(篠原聖記者)
「備前市役所の1階、入ってすぐに山本選手と頓宮選手を応援する展示が行われています」
急上昇N 吉村市長直撃09
備前市内では2023年のリーグ優勝以降、頓宮選手と山本投手を応援するムードが日に日に高まっています。
急上昇N 吉村市長直撃10
2人の少年時代の野球チーム、伊部パワフルズです。現在5年生までの22人が日々練習に励んでいます。憧れの選手はもちろん…
急上昇N 吉村市長直撃11
(子供たち)
「山本由伸投手」
「(憧れの選手は?)山本由伸投手!」
急上昇N 吉村市長直撃12
こうした子供たちに夢を与える選手を応援し、地域活性化に繋げようというのが今回のツアー事業です。
急上昇N 吉村市長直撃13
対象は2歳から18歳まで、2024年の8月ごろを想定していて、アメリカ・ロサンゼルスに向かう山本投手の観戦ツアーでは1人当たり30万円の費用を市が負担し、200人を招待します。
急上昇N 吉村市長直撃14
保護者の費用は負担されません。頓宮選手の観戦ツアーを含めて、約6700万円が2024年度当初予算案に盛り込まれました。この事業に対しまちの人は…
急上昇N 吉村市長直撃15
(市民は…)
「市の宣伝になるので良いのでは。2人とも備前市出身だし、激励するのは良い」
急上昇N 吉村市長直撃16
(市内の高校生は…)
「(人数が少なく)平等にはしてもらいたい」
急上昇N 吉村市長直撃17
「平等じゃなく、試合を見られない人もいると思うが、にぎわいが少なくなっているので、地元の有名な選手を応援することは良いこと」

・・・と意見は様々です。

こうした意見に対し、市は保護者の同行を必要としない中学生以上を対象の中心とするよう計画を見直しています。

(備前市 吉村武司市長)
「200人と言わず、少し応募がオーバーするのであれば全員がいけるように6月の補正予算案を議会提出することも考えている。全て市の予算で連れていくので、個人負担はない。公平で公正な事業になると思っている」

吉村市長は今回のツアー事業をきっかけに、備前市をスポーツのまちとしてPRしていく考えです。

(備前市 吉村武司市長)
「浦伊部に子供たちの野球場を作りたい。今、土地の買収を計画している。スポーツのまちとして子供たちに場所を提供できる制度を考えている」
急上昇N 吉村市長直撃19
(岸下恵介キャスター)
「6月補正予算という話もしていましたが、今の段階では子供たち全員に、というわけではないので、賛否は分かれるかなという感じがしましたよね」

(篠原聖記者)
「備前市の中学生の人数は603人とツアーの対象は約3分の1です。市長はより多くの子供を対象としようと、2024年度以降の事業継続も目指していますが、その分、費用も膨らみますので他の事業とのバランスも考えなければなりません」
急上昇N 吉村市長直撃006
(中塚美緒キャスター)
「山本投手がいつ登板するのかすぐには分からない。(登板に)合わせてツアーを組むのが難しいですよね」

(篠原聖記者)
「今回、1人あたり30万円で3泊5日のツアーを複数回に分けて計画しているとのことです。市ではロサンゼルス近郊の都市と協定を締結し、ツアーを無駄にしないよう現地の子供たちとの交流なども検討しています」
 
(岸下恵介キャスター)
「子供たちにとって実のある事業になったらいいと思う」

(篠原聖記者)
「取材を通して吉村市長の本気度は感じたのですが、事業の成功に向けてはまだまだ計画を精査していく必要がありそうです。備前市の2024年度当初予算案は3月22日の議会閉会日に採決されます。その前日には山本投手の先発デビューが予定されていますので備前市にとって注目の2日間となりそうです。」