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2024.06.29

“憧れの存在” 岡紀彦選手と真っ向勝負!岡山パラ卓球界期待の星・西田恭久選手【キラキラアスリート】

岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、パラ卓球選手で岡山市の西田恭久選手(26・Rainbow)です。

岡山市南区の岡山市総合文化体育館で5月19日に行われた岡山県障害者スポーツ大会・一般卓球(車いす使用)には西田選手を含む4選手が出場、総当たりのリーグ戦が行われました。その第1試合で、パラリンピックに3度出場、日本のパラ卓球界をけん引してきた岡紀彦選手(60)と西田選手が対戦。第1ゲームを先取した西田選手でしたが、その後は冷静なゲーム運びで岡選手が3ゲームを連取し逆転しました。

左手から繰り出す鋭いスマッシュなどで積極的に攻めるなどして憧れの岡選手に挑んだ西田選手。大会終了後に試合を振り返っていただくとともに、今後の目標を聞きました。
(撮影と聞き手:OHK岡山放送 西村和子)


Q:初戦は日本のパラ卓球界といえば、岡選手と言われるぐらい誰もが知っている選手との対戦。振り返ってみて
(西田恭久選手)
「やはり岡選手はまあパラ卓球界では有名な選手で、自分の憧れる存在であるので、一点でも多く取ろうかなと、追いつこうかなということで頑張ってみたが、やはり技術面で岡選手の方が上なので、自分の技術力が(岡選手のレベルまで)達していなかったかな…というのが敗因と思います」

Q:それでも、今日は岡選手から1ゲームを獲得。鋭いスマッシュを効かせ、強いボールを打ち返してたように見えた。攻撃では何か特に意識して考えたか
「浮いたボールとか、チャンス球に関してはスマッシュ攻撃をしようという意識で頑張って取り組んでみたが、スマッシュが決まらない部分が多かったので、自分の攻撃のミスとかが敗因かと」

Q:日頃はどんなことを考えて練習に取り組んでいるか
「ちょっとした無駄なミスをしないように、無駄なミスが敗因となりますので、もうそこですね。1点1点を、1球1球を大切にしています」

Q:今後も卓球競技を続けていくにあたっての目標や抱
「まずは「日本代表に入る」っていうことが一つの目標。でもそこにたどり着くまでは本当に長い道のりだと思いますので、コツコツと少しずつ、一歩ずつ前進していけるように取り組んでいきたいです」


西田選手の卓球との出会いは岡山市立御津中学校1年生の時の部活動でした。しかし、大学時代、プライベートでスノーボードをしていた時に背中から転倒し、脊髄を損傷。以後は車いす生活を送ることになりました。そんな中、大学の紹介で岡選手と出会い、パラ卓球競技の道へ進むことになったそうです。

パラ卓球は障害の程度により、車いす利用者はクラス1からクラス5まで5段階に分けられており、西田選手は比較的軽度の「クラス4」に該当しています。目標としている選手は岡選手と、西田選手と同じクラス4の七野一輝選手(オカムラ)の2人。七野選手は今夏開催のパリ2024パラリンピック代表に選出されています。

日本代表に選ばれるまでは「本当に長い道のりだと思う」と語った西田選手ですが、まだ26歳。インタビューでの穏やかな口調からは想像できないほど、パラ卓球界の“レジェンド”に向かって攻め続けた今大会の戦いぶりは、岡選手に続く“岡山から世界を目指す”パラ卓球の地元期待の星として、今後も活躍から目が離せません。