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2024.07.03

岡山・香川でも流通始まった「新紙幣」手にした人の感想は…渋沢栄一ゆかりの地・井原市でも盛り上がる

20年ぶりの新紙幣の流通が7月3日から始まり、銀行には大勢の人が両替に訪れました。1万円札に描かれている渋沢栄一のゆかりの地・井原市でも盛り上がりを見せています。

岡山市の日本銀行岡山支店では営業時間を1時間前倒し、午前8時から金融機関向けの対応を行いました。新紙幣の束が荷台に乗せ換えられ、銀行などに運ばれていきます。

新紙幣には、1万円札に実業家の渋沢栄一、5000円札に教育家の津田梅子、1000円札には、微生物学者の北里柴三郎の肖像が描かれています。偽造防止のため、見える方向によって肖像が回転する3Dホログラムの技術が世界で初めて採用されています。

(日本銀行岡山支店 廣瀬敬久支店長)
「ひとまずきょうの朝、金融機関に支払いができてほっとしている、皆さんにとって引き続き親しみのある形で、日常生活で使ってほしい」

岡山市内の銀行には、新紙幣を待ちわびた人の行列ができていました。

(両替に訪れた人は…)
「日本のお札は芸術的なので、興味があって並んでいる。きのうから興奮している状況。ちょっと睡眠不足」

【午前9時・開店】
(竹下美保記者)
「新しい紙幣が出てきました。なんだか輝いて見える。きょう(3日)からATMでも新紙幣を受け取れるようになった」

(新紙幣を手にした人は…)
「透かしもかなりきれい。新鮮な気持ち、非常に重みを感じる、きょうは安心してゆっくりと家に帰って寝たい」

3日、全国では1兆6000億円、日本銀行岡山支店からは約327億円、高松支店からは約200億円の新紙幣が流通し始めるということです。


一方、新紙幣の発行に盛り上がりを見せる市も。

(戸田奈沙記者)
「今、駅前に青いのぼりが立てかけられました。渋沢栄一と大きな文字が書かれています」

駅にのぼりを設置するのは井原市の職員。新しく1万円札の顔となった渋沢栄一との関係性とは。

(井原市観光交流課 藤岡健二課長)
「井原の地に農兵募集の目的で来て大成功した。まさに出世につながった場所」

1865年、兵隊を集めるという命を受け現在の井原市を訪れた渋沢栄一。興譲館高校の校門には本人が書いた文字が掲げられています。

(井原市観光交流課 藤岡健二課長)
「渋沢栄一と興譲館の初代館長・阪谷朗廬(ろうろ)が親交を深めた場所」

当初は兵隊の募集に難航しましたが、この場所で興譲館の初代館長、阪谷朗廬と親交を深め地元の人から信頼を得たことで兵隊集めに成功。この功績が徳川慶喜に認められ出世のきっかけをつかんだと言われています。

(市民は…)
「うれしい。少しでもゆかりがある人を手元に持っておける」
「うれしく思った。ゆかりがあるし、井原に人が来てくれれば」

井原鉄道では3日から1カ月間、5つの車両でポスターを掲示しゆかりの地をPRします。

(井原鉄道 池上和輝さん)
「渋沢栄一でツアーなど企画ができれば。渋沢栄一を含めて井原のことも勉強してもらえたら」

20年ぶりの新紙幣はにぎわい創出の起爆剤となるのか。今後に注目です。