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2024.07.20

泉谷駿介選手に衝撃受け…夢は三段跳びで五輪!陸上・井上敏志選手(玉野光南)【キラキラアスリート岡山】

岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、倉敷市出身で陸上三段跳び・玉野光南高校2年の井上敏志選手(16)です。

岡山市北区のシティライトスタジアムで5月30日~6月1日に行われた岡山県高校総体(陸上競技)で、井上選手は男子三段跳びと八種競技でそれぞれ1位、男子110mハードルでは3位に入りました。また、2週間後に鳥取県で行われた中国高校総体では三段跳びで15m16(追い風参考)で1位、男子110mハードルで6位に入り、この2種目で7月28日から福岡市で行われるインターハイへの出場を決めています。

大会最終日に行われた男子三段跳び。前日から続く八種競技の疲労感があるものの、得意種目が多いこの日はやり投げで自己ベストを出すなどし「波に乗れた」中で競技が始まりました。
ところが、1、2回目の跳躍はファール。3回目で記録を出し何とか“最後の8人”に残ったものの、またしても4、5回目の跳躍もファール。黒田陸斗選手(岡山操山)らが目の前で記録を伸ばし緊張感高まる中、井上選手は最終跳躍で「常勝・玉野光南」の意地を見せ14m78と大逆転。中国高校総体でも「常勝」の肩書は外れることはありませんでした。

岡山県高校総体の八種競技全種目を終え、男子三段跳びの表彰式の後に、大会の感想や今後の目標などを聞きました。
(撮影と聞き手:OHK岡山放送 西村和子)


Q:(今季は)主に三段跳びで大会に出場していくとのこと。八種競技も終えての率直な気持ちは
(井上敏志選手)
「その三段跳びで、1、2本目をファールしてプレッシャーとかあったが、逆転優勝ができ、それで波に乗れて、八種競技は2日目は得意だったこともあり、いい流れで2冠取ることができてよかったです」
Q: 3回目の跳躍で一時トップに立った(4回目以降の跳躍が可能になった)。その時の気持ちは?
「跳んでからは、なんか危なかったなとか、ちょっとホッとしました」
・・・記録が出せてトップに立った直後に、吉田智選手(就実)にすぐ抜かれてしまうという…
「はい、そうですね(苦笑)」
Q:(暫定1位となり)吉田選手はかなり喜んでいた。その喜び(の声)を聞いてどう思った
「14m32を跳ばれて、でも、まだ許容範囲だからまだいけるなっていう感じはあって、逆転できるなっていう気持ちはありました」
Q:4回目、5回目ともにファール。最後の6回目の跳躍に懸けることに。その間に黒田選手が記録を伸ばして(5回目の跳躍で)吉田選手に次ぐ2位に。6回目を跳ぶ直前の心境は?
「自分の跳躍の前に、黒田選手が(吉田選手を抜き暫定1位となる)14m65を跳んで「ちょっとまずいな」って思って焦ったけど、(これまで)練習してきたことや、先生や先輩方に背中を押されて、最後は自信持って跳べたのでベストが出たと思います」
Q:後押しのおかげもあって、14m78という結果が出せた。結果には納得しているか?
「・・・でも、15mが今日の目標だったので、14m78で満足せずに15m(のライン)をしっかり通過し、インターハイでは優勝したいと思います」
Q:自己ベストは
「今日跳んだ14m78です」
Q:しばらくは三段跳びに専念するという形でこれから戦っていくということで
「はい」
Q:現在2年生。これからの抱負や、将来こういう選手になりたいというのがあれば
「高校生のうちに三段跳びで16mを跳んで…16m30台を跳んで「高校新記録」出して、三段跳びでオリンピック選手になれるように頑張っていきます」


この県総体から約1カ月半後の7月14日、同じ会場で行われた「国民スポーツ大会岡山県代表選手最終選考会で、井上選手はこちらも最終6回目の跳躍で15m22を跳び、自己ベストを更新しました。跳ぶことが大好きな高校生。現在は日本高校記録(7月17日現在)16m13を視野に、記録の更新を狙っています。

特技が「バック転」「バスケットボールのリングに手が届く」というほど、体の柔らかさやバネには自信があると言う井上選手。小学校時代はバドミントンをしていましたが、進学した中学校にはバドミントン部がなかったため、自分で「運動能力が上がるかも」と思い陸上部に入部しました。

井上選手が憧れているのが、パリ五輪110mハードル日本代表・泉谷駿介選手(住友電工)の「ハードルと跳躍の二刀流」。本格的に三段跳びの競技に取り組み始めた頃に見た、泉谷選手の神奈川・武相高校時代の三段跳びの映像に「モチベーションをもらった」のがきっかけで、目標とする選手になったそうです。

将来の夢は「三段跳びでオリンピック選手」になること。メンタル面においても「追い込まれた時に勝負強い」と自負する井上選手、高校に入って初の全国の舞台となる北部九州インターハイという大舞台でも最終跳躍で最高の結果を出せる可能性を秘めています。

他の15mジャンパーよりもさらに遠くへ・・・「常勝・玉野光南」の冠を福岡の地で掲げられるか。男子三段跳び競技は7月31日、男子110mハードル競技は8月1日に行われる予定です。
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