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演武で感動を…中学最後の秋も連覇へ!少林寺拳法 松本安晟選手・小玉琉花選手【キラキラアスリート岡山】

2024.09.06

演武で感動を…中学最後の秋も連覇へ!少林寺拳法 松本安晟選手・小玉琉花選手【キラキラアスリート岡山】

岡山・香川の頑張っているアマチュアアスリートを応援する「キラキラアスリート」。今回紹介するのは、少林寺拳法・倉敷北スポーツ少年団の松本安晟(あんな)選手(岡山県立倉敷天城中3年)と小玉琉花(るか)選手(倉敷市立北中学校2年)の2人です。

岡山市南区の岡山市総合文化体育館で8月23日~25日に行われた「第18回全国中学生少林寺拳法大会」。前回大会で女子組演武の部で2人は優勝しており、地元・岡山県で開催の今回は大会2連覇が期待されました。

大会最終日の午前に行われた女子組演武の部の準決勝は16組が通過、松本・小玉組の得点は全体で3番目の259点でした。午後の決勝演武に入ると261点を獲得。他の組の得点を上回り、見事2連覇を達成しました。大会終了後、当日の感想や今後の抱負などについて話を聞きました。(撮影と聞き手:OHK岡山放送 西村和子)


Q:見事2連覇を達成。今の気持ちは
(松本安晟選手)
「ちょっと苦しい場面もあったし、自分と相方(小玉選手)と組むのは今年(2024年)が最後だったので、本当に優勝できて嬉しいです」

Q:決勝まではスムーズにいったと思うが、一番どこが苦しかったですか
(松本安晟選手)
「準決勝で自分と小玉さんが、他のコートの人たちの(演武の構成などで自分たちと)点数が離れていたりと、ちょっと不安になっているところが出て、それを立て直すのがちょっと厳しかったです」
(小玉琉花選手)
「今回の大会で関わっていただいた方に感謝しながら演武をやった。自分たちも悔しい思いを去年(23年)していたので、2023年、24年と全中で2連覇できて嬉しかったです」

Q:悔しい思いと言いますが、(この大会は)2連覇。何かちょっと引っかかるものがあった?
(小玉琉花選手)
「2023年の11月に行われた世界大会の「少林寺拳法世界大会 in Tokyo, Japan」で、日本(国内)の決勝で落ちてしまったことです」

Q:今日は勝ったけど、国内で敗れた試合が今までにあった
「はい」

Q:今日全体を振り返って。決勝の演武では261点。その点数については
(松本安晟選手)
「予選も準決勝も260点を超えたことがなかったので、とても嬉しかったです」

Q:全国大会2連覇を周りから期待されている立場だったと思うが、今回も優勝を目指すにあたり何か秘策を練ってきた?
(小玉琉花選手)
「はい。秘策は、他の県の人たちとしゃべったりして、自分の気持ちをリラックスさせることです」

Q:他県の選手としゃべるっていうのは、技のことで?
(小玉琉花選手)
「(技のこと)だったり、普通の日常的な会話をして、頑張ろうねってお互いを切磋琢磨して高め合っています」

Q:松本さんはそういうリラックス方法は
(松本安晟選手)
「小玉選手とそうやってリラックスしたり、「ここはこうなんだよね」、(また、)自分が「胃が痛い、頭が痛い」って言ったら、(相手が)「ああ、それは自分も」みたいな感じで共感してくれるのが結構助けになりました」

Q:今回の全国大会は地元岡山での開催。観客席からの応援を背中に、どんな気持ちで演武に臨んだか?
(松本安晟選手)
「補助員のほとんどの人が岡山の人で、演武の前に優しい言葉をかけてもらったので、それに応えられるように頑張りました」

Q:小玉選手は(決勝の)演武の前、胸を4回ほど叩き、観客席にも手を振っていた。地元から応援に来た人々にはどんな思いで今大会に
(小玉琉花選手)
「今回の大会は、見ている方に感動してもらえるような演武をするように頑張りました」

Q:2人が組むのはこの大会で最後?
(小玉琉花選手)
「11月16・17日に(静岡県袋井市で)行われる「少林寺拳法全国大会inふじのくに」が最後です」

・・最後の静岡の大会に向けて、目標・今後の抱負を
(松本安晟選手)
「去年はそこで悔しい思いをしたので、今年は絶対に勝って、今年で全中とそのオールジャパンで二連覇したいと思います」
(小玉琉花選手)
「今大会は2位の(奈良県・大和郡山南道院拳友会)と1点差しかなかったので、もっと力をつけて、自分に自信を持っていきたいと思います」


松本選手は7歳の時に「父親が武道を習わせようと」、小玉選手は5歳の時に「兄(琉斗さん(18))がしていたから」というきっかけで少林寺拳法を始め、同じ倉敷北スポーツ少年団で切磋琢磨。組演武でペアを組み、試合に出るようになりました。

日頃練習していた演武を順番に披露し、5人の審判が技術度・タイムの2項目で採点する少林寺拳法。

決勝で2位に入った大和郡山南道院拳友会の岩田・仲川組との得点差はわずか1点、また、258点以上の組が11組という激戦に。演武の精度だけでなく少しのミスも許されない2度目の全国中学生大会、準決勝では他の組の演武構成を意識してしまい、気持ちを立て直すのに苦労したそうですが、日頃応援してくれる人々と、顔見知りの「補助員」の存在が非常に心強い味方に。プレッシャーを見事にはねのけ連覇を決めた後は笑顔が増えました。

2人それぞれの持ち味は「コツコツと練習を積み重ねること」(松本選手)、「声と気迫、体幹」(小玉選手)。学年は1つ違い、2024年秋の全国大会をもっていったんはペアを解消しますが、2023年、東京で行われた世界大会の国内選考で他の日本人選手の得点を上回ることができなかったその悔しさを晴らすべく、11月に静岡県で開催される全国大会で中学生としては最後の“戦い”に挑みます。