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【キャスター解説】9月16日は「敬老の日」…知っておきたい介護保険の現状【岡山・香川】

2024.09.13

【キャスター解説】9月16日は「敬老の日」…知っておきたい介護保険の現状【岡山・香川】

9月16日は「敬老の日」です。2023年、総人口に占める80歳以上の割合が初めて10%を超え、10人に1人が80歳以上となりました。私たちの生活を支える介護保険について解説します。

Q、介護保険料は何歳から支払い義務があるでしょうか。

A,支払い義務は40歳から発生します。介護保険は主に、介護が必要な人を社会で支えるために2000年4月に施行された制度です。介護保険の仕組みですが、介護サービスを利用したら利用者が原則1割、所得によっては、2割から3割を負担します。それ以外の残りの半分を介護保険料で、もう半分を税金でまかなっています。

例えば、岡山市の65歳以上の高齢者が支払う介護保険料の基準額は1カ月に6640円、年間で7万9680円になります。介護保険料の基準額は3年に1回、市町村が改定し、2024年4月の改定では前回から据え置きでしたが、2000年の制度施行以降は上がり続けているのが現状で、導入当初の約2倍となっています。

全国平均と合わせてみると…いわゆる団塊の世代の介護が本格的に必要になる2040年まで、高齢者の割合が増えるという予測からどこの市町村も右肩上がりが続いています。一方、高齢者の増加によって介護職員への負担も年々大きくなっています。そんな中、常勤の介護職員の年収は381万円。2024年4月の改定で、介護サービスを提供する施設に支払われる介護報酬が見直され、賃上げ傾向にはありますが全産業平均の458万円に比べるとまだ低い状態です。

介護報酬の財源は、利用者の自己負担分を除いた残りのうち半分が介護保険料です。現状について岡山市の老人保健施設古都の森の笠井さんに聞きました。

(古都の森・笠井俊男リハビリ主任)
「これからどんどん人手不足で若いスタッフに入ってもらったり人材を育てていく中で、介護職の社会的地位の向上は必要不可欠。それを達成するには介護報酬が上がらないと難しい。一施設が考えることではなくて、社会全体あるいは国による報酬を含めた施策が必要になってくると思う。」

2025年には団塊の世代が全て後期高齢者になるため、介護ニーズがさらに高まり、岡山市の担当者は、介護保険料の改定が求められる状況にあると話します。何か解決策になるものはあるのか、聞きました。

(岡山市 介護保険課 吉本浩也課長補佐)
「元気な高齢者が増えること、健康寿命を伸ばすことが増加の抑制につながる。岡山市としては介護予防や健康づくりを推進している」

岡山市では現在、毎日歩いたり、指定された店でバランスのとれた食事をしたり、地域イベントに参加したりするとポイントがたまる「ハレ活プロジェクト」です。岡山市内に在住、通勤、通学している18歳以上であれば誰でも利用することができます。

介護保険は住み慣れた土地で最期まで安心して暮らせるための保険です。保険料が上昇する今、それに見合う安心感を住民が感じられるような保険運営が求められます。
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