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2024.10.09

市民マラソンも選ばれる立場に…そのカギは“おもてなし” おかやまマラソンまで1ヵ月【急上昇N 岡山】

ニュースを詳しく解説する急上昇ニュースのコーナーです。10月9日は約1ヵ月後に控えた「おかやまマラソン」ランナーを呼び込むための「おもてなし」について長尾アナウンサーに伝えてもらいます。

(長尾龍希アナウンサー)
「2024年で8回目を迎えるおかやまマラソン、約1ヵ月後に迫り、多くのランナーが今コンディションを整えていると思いますが、中塚さん、2023年、我々が走ってから1年が経とうとしています」

(中塚美緒キャスター)
「もう1年かと思うと早い気がします。初挑戦だったんですが、本当に皆さんの「おもてなし」のおかげで楽しく走り切ることができたことを覚えています」

(長尾龍希アナウンサー)
「私もボランティアの皆さんのおかげで完走することができました。各地のマラソン大会では参加するランナーを呼び込もうと、こうした「おもてなし」に力を入れているのですが、岸下さん、全国にフルマラソンの大会がいくつあるかご存じですか?」

(岸下恵介キャスター)
「肌感覚だが、30」

(長尾龍希アナウンサー)
「正解は、日本陸連公認のフルマラソンコースだけでも77コースがあります」

(岸下恵介キャスター)
「倍以上。多いですね」

(長尾龍希アナウンサー)
「ハーフマラソン、日本陸連非公認の大会・コースを含めるともっと多いです。近年のマラソン人口の増加に伴い全国各地に大会が乱立していて、実は定員割れを起こしている大会もあります。高知県の高知龍馬マラソンでは、2024年は募集より約3000人少なく2年連続の定員割れ。また長野県の松本マラソンも24年は募集より1000人ほど少ないエントリーに留まりました。一方、おかやまマラソンは、24年も1万5000人の募集があり応募総数は2万3765人。繰り返し参加するランナーも多いということです。地域の特色を出し、他のマラソン大会と差別化した「おもてなし」が人気の理由の1つです」


2015年から始まったおかやまマラソン。これまで総勢10万人以上が岡山のまちを駆け抜けました。

「みんな、がんばれ!」「ファイト!」

沿道にはおもてなし給食が並び、完走者には特別なメダルが授与。第1回の2015年から申込者数は4年連続で増え、ピーク時の2019年には3万4000人を超えました。コロナ禍で2年連続中止となり、2022年は申し込みが減ったものの、24年は初回を超えました。全国各地にマラソン大会が乱立する中、おかやまマラソンの人気の理由の一つが実行委員会が押し出す大会の独自性です。

(おかやまマラソン実行委員会事務局 矢吹真一次長)
「最近は全国でもマラソン大会が増えている傾向があるので、皆さんが(大会を)選んでいる。魅力あるマラソン大会でなければいけないので、工夫をしていきたい」

まずは、沿道でランナーをもてなす「おもてなし給食」。特産のマスカットはもちろん、岡山のラーメンも人気のラインナップです。回を追うごとに品数を増やしていて、24年は過去最多の26品目がランナーの背中を押します。

(ラーメンを渡した人は…)
「みんな笑顔になってゴールまで突っ走ってほしい」

(食べたランナーは…)
「力をもらえる。4時間切りを目指していたが無理だと思ったので、楽しみながら(帰る)」

さらに完走した人に贈られるメダルは岡山特産の備前焼で作られており、児島地区が発祥とされる真田紐が鮮やかに彩ります。ランナーは唯一無二の達成感を味わうことができます。

(完走したランナーは…)
「応援も素晴らしくて、非常に良い思い出になった」
「主人がサポートしてくれたので、耐えられた。(ご主人の背中のメッセージ)『皆様に心から感謝』」

そしてこの魅力づくりを支えるのが地域のボランティア。配給やマッサージなど、ランナーが安全・安心にゴールへ向かえるようサポートします。

ランナー「いつもここが練習場」
ボランティア「もしかしてここから帰ろうかなってちょっと思ってます?ダメですよ!」

事務局も大会の成功には地域の人たちの協力が不可欠だと言います。

(おかやまマラソン実行委員会事務局 矢吹真一次長)
「ボランティア、医師、看護師、理学療法士などいろいろな人が来てくれるおかげ。集まってくれて本当に感謝している」

(中塚美緒キャスター)
「前回、走っていて思ったが、「2回目です」「開催当初から走っています」というランナーが多くいて、すごく求められているマラソン大会だと感じましたし、コース自体も走りやすかった。「おもてなし」がさまざまな面で散りばめられた大会だと強く感じました」

(岸下恵介キャスター)
「2015年に始まり、決して歴史が長いとはいえないかもしれないが、岡山の地域に根付いてきているのは年々感じますね」

(長尾龍希アナウンサー)
「こうした「おもてなし」もあって、近年のマラソンブームはまだまだ続きそうです。これから開催を計画している大会でもそこを重視した運営が求められます。

香川県が計画している新しいフルマラソン大会「かがわマラソン」。2026年春の開催で9月、スタート地点とフィニッシュ地点を同じ場所とし、その候補地は2025年2月開館予定の新しい県立アリーナが有力との考えを示しました。県では10月中に大会の日程やコース、募集人数などについて基本計画をまとめる方針です。

具体的な「おもてなし」はこれからまとまっていきますが、地域が一体となって独自の「おもてなし」を進めていくことが、大会が乱立している今、成功のカギを握っていると言えそうです」