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乳白色の備前焼「白備前」…備前焼作家の木村玉舟さんが手掛ける干支の置物完成【岡山】

2020.10.29

乳白色の備前焼「白備前」…備前焼作家の木村玉舟さんが手掛ける干支の置物完成【岡山】

早いもので2020年もあと2カ月余り、2021年の干支の話題です。乳白色の備前焼、「白備前」の復活を目指す備前焼作家の木村玉舟さんが、ウシをかたどった作品を10月29日、窯出ししました。

10月、10日間火を入れた後、2週間かけて、じっくりと熱を冷ました窯が開きます。

備前焼作家木村玉舟さんは、江戸中期に栄え廃れてしまった、「白備前」の復活に挑み、25年前から毎年、干支の置物を作っています。

(木村玉舟さん)
「これぐらいだったらいいと思う」

「乳白色」に輝く牛たちが姿を見せました。
幻と呼ばれる「白備前」のこの色は、鉄分の少ない土を高温で焼くことで作り出されます。

(竹下美保記者)
「毛の長い牛・ヤクをモチーフに作られたこちらは、コロナ禍で生まれた作品です」

木村さんは2020年春、東京の上野動物園で「ウシ」のスケッチを始めましたが、作業は、新型コロナウイルスに阻まれます。仕方なく、図鑑を見ながら初めてデザインしたのがこの作品で、特別な思いが込められています。

(木村玉舟さん)
「初めてヤク牛を作ったのが、みんなから厄払ってもらわないといけんという思い」

2020年完成したのは約20作品。
例年の半分ほどですが、一つ一つ時間をかけて丁寧に仕上げた木村さんの集大成です。

(木村玉舟さん)
「静かに牛が寝そべっていてゆったりした時間を皆さんに見ていただけたら、一時だけでも幸せな気持ちになってくれたら幸せ」

作品は、12月2日から倉敷市のデパートで展示される予定で、木村さんの思いが多くの人に届けられます。