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2021.03.23

東日本大震災で被災を免れた岩手の遊覧船 新天地小豆島で防災教育へ活用【香川・小豆島】

東日本大震災の津波から被災を免れた岩手県の遊覧船が、役目を終えて香川県小豆島の会社に売り渡されました。

震災を伝える貴重な船は、新天地、小豆島でも記憶を伝え続けることが期待されています。
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3月19日、1隻の遊覧船が香川県土庄町の港に入ってきました。その名は「第16陸中丸」。

30年以上前から岩手県宮古市の景勝地、浄土ヶ浜周辺で運航され、多くの人を楽しませてきました。

そして10年前のあの日。2011年3月11日午後2時46分、東日本大震災が発生。
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太平洋沿岸にある宮古市も津波に襲われ、569人の死者、行方不明者が出ました。

「第16陸中丸」は、運よく沖に避難できたため被災を免れました。

(第16陸中丸 坂本繁行船長)
「第2波の約9メートルの宮古市の津波に午後3時10分くらいに沖で遭遇した。船は浮いているから上下するだけだった。(津波は)岸にぶつかり白い線みたいに見えた。ペンキを塗ったような感じだった」
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坂本繁行船長は、なすすべなく、まちを見守るしかありませんでした。

そして、上陸した時に目にしたのは、港にあった別の遊覧船の無残な姿です。

(坂本船長)
「(上陸後)高台で(被災)地区を眺めたら、同じ僚船の第15陸中丸が丘の上に乗っていて、流されたんだなと思った」

その後、震災を伝える貴重な遊覧船として運航が続けられましたが、団体客の減少などで2021年1月、廃止に。
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運航会社が船の引き取り手を探す中、手を挙げたのが南海トラフの地震による津波が懸念される小豆島の会社だったのです。

(購入したソフィア 木村尚和社長)
「津波で助かったのに人の手で解体されるのは耐えがたい。災害の怖さを平和な島に住んでいる人に伝えたり、各地域を回る船として使いたい」
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「第16陸中丸」の防災教育への活用。この船にしかできない大切な仕事です。
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坂本船長は、船を見た人にまず「逃げる」ことを学んでほしいと力を込めました。

(坂本船長)
「この辺も南海トラフの地震の予報がある。たまたまこの船が逃げて助かったので、(それを知って)この辺の人も逃げて無事であってほしい」
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