特集は自転車競技・ＢＭＸです。

東京オリンピックでは、レーシングや新種目のフリースタイル・パークが、大きな注目を集めました。

中でも、専用の自転車に乗って、平らな地面で華麗な技の数々を披露するのが「フリースタイル・フラットランド」種目。この種目で、初代世界チャンピオンに輝き「キング」と呼ばれる選手が岡山にいます。

平らな地面で、自転車を体の一部のように操り、華麗な技を次々と決める、ＢＭＸフリースタイル・フラットランド。その迫力と美しさから「自転車競技のフィギュアスケート」とも呼ばれる種目で、２００７年初代世界チャンピオンに輝いたのが森崎弘也選手です。

東京を拠点に活動を続けていましたが、２０２０年岡山市に移住し、２０２２年１月にはオンラインの国際大会で２連覇を達成。

長く第一人者として競技をけん引する姿から、「キング」の愛称で親しまれる選手です。

（森崎弘也選手）
「（選手として）何歳まで乗ってもいいんだよ、という指標に自分がなれれば。憧れの存在でありたい」

「ＢＭＸは生活の一部」と話す森崎選手は、日が暮れるまで一日中練習に取り組みます。この日は仲間も集まり、子供から大人まで一緒になって技を磨きます。

（森崎弘也選手）
「若い人からお年寄りまで、みんなに（フラットランド種目）を知ってもらって、盛り上がっていければ良いと思います」

ＢＭＸフラットランド界をけん引する、キング・森崎選手の武器は、大迫力の空中技の数々！その数は３分間のパフォーマンスで２０以上にも及びます。

成功させるには、バランス感覚だけでなく、高いレベルの筋力と体幹も必要とし、他の選手たちは森崎選手の技を見ても再現できないほどの難易度といわれています。

こちらは森崎選手のオリジナル技「バックフェイシングスピン」。

遠心力を生かしながら、宙に浮いたハンドルを背面でキャッチし、その後スピードを上げながら回転する難度の高い技です。まさにフィギュアスケートのような力強さと美しさを合わせ持っています。

（森崎弘也選手）
「みんなスタイルが違うので、自分の好きなスタイルを見つけてほしい。知れば知るほど面白い競技だと思います」

今後も様々な大会に向けてトレーニングを続ける森崎選手。これからの目標は。

（森崎弘也選手）
「競技者として続けている以上、世界チャンピオンになれたらと思いますし、若い子を育てるのも好きなので後進を育てていければと思います」