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2023.02.07

50年前の名車が「EV」で復活! 目標上回る受注数 脱炭素社会に貢献【岡山】

岡山市の企業がクラシックカーを電気自動車に再生する事業を始めて1年余りがたちました。目標を上回る受注があり、話題となっています。技術者たちが奮闘する工場を取材しました。

(戸田奈沙記者)
「1970年製のベンツですが、電気で走るEV車です。今、このようにクラシックカーをEV化できるんです」

自動車整備などを請け負う両備テクノモビリティーカンパニーの工場です。2022年に始めて、好調なのがクラシックカーのEV化、つまり電気自動車に変える取り組みです。ガソリンのエンジンを取り外しEVバッテリーを載せますが、現代の車と構造が違うため高い技術が求められます。

(両備テクノモビリティーカンパニー吉備工場 大塚雅士副工場長)
「EV化するにあたり、たくさんの機器を載せないといけない。安全な場所に配置する設計から。失敗を繰り返し勉強しながらやっている」

EV化にかかる費用は1000万円を超えますが、自分のクラシックカーをEV化する人に加えEV化済みのクラシックカーの購入を検討する人もいるそうです。受注数は目標を上回り1年間で12件あったといいます。

こちらはEV化が完了した1970年製のベンツです。今では見られない灰皿がありレトロなデザインはそのままですが…機能面ではモニターや音響設備など最新のモデルが搭載されています。

(両備テクノモビリティーカンパニー 木内直人カンパニー長)
「全てのユーザーからいただいているのは、乗り心地が良くなったと。大きなEV化の山は登り切ったけれど、次は水素などに変わっているので、その技術を取り込まないと残っていけない」

脱炭素社会に向けた動きが加速する中、クラシックカーのEV化はますます注目を集めそうです。